こんばんわ
最近読んだ本ですが、医者から見た患者の生き様なので、役立たない
と思いますが、患者の生き様が紹介されています。
日野原重明著 「死をどう生きたか」私の心に残る人びと
中公新書 686
カブ
知人にす薦められて、アルフォンス・デーケン著「死とどう向き合うか」 を読みました。 間もなく私にも訪れる「死」。数年後あるいはそれよりは先であってもそう遠くない日に必ず訪れる死。その時の状況が判らないことから来る不安はあるし、まだ準備ができていない。私も向き合ってみるか。しかし今から準備しても何年か後には前提となる状況が変わっているかもしれない。 これを読めば直接不安をなくしてくれるか、また間接的になくす方法を教えてくれるかも知れない…との期待を持って読みました。いい本ではありますが私の期待には沿いませんでした。 著者の目的は日本において遅れている、遺された人々や死が迫った人々への心にケアを学際的に取り組む学問;死生学の解説と推進です。 主たる対象は死期が迫った人もしくは間もなく遺族となる人の周辺にいる人であり、死期が迫った人もしくは間もなく遺族となる人への心のケアをどうするか…の教育です。 先進国におけるホスピス活動は、特殊な日本とは異なり多くの患者は自宅療養であり、精神科医・臨床心理士・ソーシャルワーカーが、場合によっては更に歯科医・栄養士・理学療法士・作業療法士・音楽療法・、神父・牧師などがチームを組んで、ボランティアと共に患者の支援に当たります。医師によるペインコントロールも重要です。プロンプトン・カクテル(モルヒネを含む。今は液状カクテルではなく徐放カプセル、徐放錠、液剤(分包品)、散剤(分包品)、パッチ、坐薬など多岐にわたるそうです)による持続的頭痛緩和策がとられます。 これから逝く人の心の持ち方については詳しく述べてはいないことが私の目的には合いませんでしたが、そのような患者へのケア方法から筆者の考えの推測は可能です。 これまでの人生の再評価することを薦めたり、死後の世界への夢や希望について話すようです。これでは私には役にたたない。 私は死後の世界の可能性を全く信じることができないので、先に逝った親や友人に会える…なんて云われても、ウソだ!と思うだけです。自分の人生の再評価は終わっており、し残したことも多いが結構いい線行っている…と思っています。(ただ長年ヘビースモーカーをやって肺をだめにしたことだけは取り返しがつかず、悔しい思いをしていますが、これは再評価してもプラス思考は不能です。) …と云ったわけで、いい本だが私には無用でした。 前に読んだ大井玄著「人間の往生」も面白くはあるが、自分のこととしてではなく、逝く人を見守る医師の立場からのもので、私の参考にはなりませんでした。 もう救いようがありませんね、格別救われたい…と思ってもいませんが…。 むしろ私と家内のどちらが先に逝きどちらが後に遺るのかが、逝くよりずっと前の生活のあり方を左右する前提要件であり、その方がもっと重要かつ具体的な問題のようにも思えます。 |