ネット情報もマスコミの情報も
客観的に受け取らないと
正しい物事が見えない感じもします。
ユダヤ系のマスコミ情報ならアルジャジーラで中和するとか、
情報受信能力も必要ですね。
慰安婦問題で、朝日新聞の連載記事を途中で打ち切られた池上彰さんが、そのことに関してコメントを書いています。読んで池上彰さんって良識の人だ…とつくづく思いました。 http://ironna.jp/article/828 その中に「ネットユーザーの中には、ネットにこそすべての正しい情報がある。マスゴミは信用できない。ネットには真実があるみたいに、本気で思い込んでいる連中がいる。困ったもんですよね。すべて同列にみえてしまうっていうところが怖いですよね。そこが、まさに既存メディアが苦戦、苦闘していることでもあります。」という記載があります。 池上彰さんはNHK出身ですからマスコミの肩を持つ傾向は少しはあるでしょう。しかし実際にTVも見なけりゃあ新聞も読まない…と云ってネットで集めた情報に頼って風評を創り出している困った人たちが時々いますね。 報道するべき情報を報道しないことの多い、マスコミの現状にうんざりさせられることもですが、慰安婦問題など一部を除いて普通は嘘はついていない…と思います。ただ、時々ネット情報を、事実関係を確認しないで、記事にすることがあったり、偏向していて、都合の悪い記事は書かない…などの例がよくあるのは困ったことです。 原発事故では、政府の発表やマスコミの記事を信用せず、風評のみを信じている人が多く、彼らがさらにその風評を広めたので、多くの人が被害を受けました。 重信メイは彼女の”「アラブの春」の正体”(副題;欧米メディアに踊らされた民主革命)のなかで、ネット情報のいろんな面を挙げています。 ジャスミン革命では、チュニジアやエジプトでは、政府の腐敗に対する怒りがネット情報で加速し、蜂起に繋がりました。メディアがフォローしきれない情報を世界に流しました。考えてみるに昨年の香港の民主的選挙を求める蜂起は、最終的には成功こそしませんでしたが、ネットが盛り上がりに有用に作用したように思います。 しかし、リビア以降はネットにはデマやねつ造情報がまかり通り、それを西欧側のメディアが報道するものだから、西欧諸国は、彼女に云わせれば、間違った判断をしているそうです。 例えばリビア。リビアは東の部族と西の部族のがあり、西の部族の王が統治していたのに抵抗して東のカダフィーが革命を起こして政権をとりました。2011年に起こったいわゆる「革命」は、時期的にはジャスミン革命と同じであり、スタートは ジャスミン革命と同じかも知れないが、その本質は東西の内戦であり、内容はジャスミン革命と全く異なるそうです。カダフィー亡き今日現在、新政府対イスラム過激派との争はますます激しくなっているようですね。エジプトが過激派に対する空爆を始めましたね。 カダフィーは2000年代から西欧側への挑発を止めて積極外交を進めたのに、何故西欧が内戦に介入したか。重信メイの推測によれば、彼は中国に接近したことと、アフリカ連合を組織して金本位制の地域通貨を作ろうとしたことが、西欧の利益に反した為…と推測しています。NATO軍の介入はアルジャジーラの誤報が発端だったようです。大分後でアルジャジーラは誤報であった事を認めたそうですが、介入は止めませんでした。 シリア;2012年1月に自爆テロがあり、反政府勢力と米国はアサド政権の仕業だ…と非難したそうです。しかし、重信メイは状況から考えて反政府勢力がやった…と推測しています。同5月、シリアの中部ホウラで109人以上が被害を受けた虐殺があり、ニュースに流れたそうです。アメリカと国連安保理はシリア政府を非難したそうです。しかし、殺された人はシーア派、キリスト教徒、親アサド政権の人が主であり、首を切る…という殺害方法からは政府よりは過激派の行為だと推測され、また事件の場所から見て、NATOを呼び込む目的で政府側がやったように見せかけて反政府勢力がやった…と重信メイは睨んでいます。ドイツの「フランクフルター・アルゲマイネ」紙も同様の見解を報道したそうです。アサド大統領はアラウィ派(シーア派系)だそうです。アメリカはまだ反政府勢力を支援しているようです。 ISIL(ISIS:イスラム国)を壊滅させるにはシリア政府を支援し、かつトルコがISILとの国境を閉鎖するのがベストと私には思えますが。 ネット情報は今後益々利用されるようになるでしょう。意見を同じくする人々を結集したり、宣伝活動には有用だ…と思われます。情報源としてはどうでしょうね。出来るだけ正確に事実を把握して自分の見解を形成しようとすると、マスメディアとネット情報の両者を睨み、それぞれの虚実を見分けていく必要がありますね。大変な世になってきましたね。 我関せず…と見向きもしないのも一つの生き方かもしれませんね。私はそうしたくはありません。右往左往しながらも事実の把握に努めたいです。 . |