見栄と外聞ですね。’上とみるか、下とみるか’ の判断は、我々日本人の強迫観念になっていますからね。それ以外に気にかけることもない。
我が国は、長所の山ですね。それで、我が国は技術立国・経済大国となった。長所だけを列挙していれば、ほろ酔い気分になれる。
私も国民学校一年生の頃、’日本人は世界一の民族である’ と先生からすでに教えられていました。
全ての考えは文章になる。文章にならないものは、考えではない。 文章には意味がある。意味が通じなければ、その矛盾を指摘することも可能である。 その矛盾を取り除けば、正しい文章ができる。正しい文章は、正しい考えを表している。 個人が違えば、考えも違う。正しい考えは、個人の数だけあることも考えられる。いや、それよりも多いこともあれば、少ないこともある。だから、唯一の正解を求めて暗記する勉強は必要ではありません。学校に出かけて行って、先生に正解の教えを乞う必要もありません。 日本人には、考えがない。だから、話をすれば、気分・雰囲気のことになる。気分・雰囲気にとらわれて、支離滅裂な行動に走ることもあるから、きわめて危険な民族でもある。これは短所です。
山本七平は「『空気』の研究」のなかで、そのことを指摘しています。
.
|