ここでもまた、ケイト・ブランシェットの名演技に浸ることが出来、久しぶりでロバート・レッドフォードの演技も見ることが出来るが、レッドフォードの方は、さすがに年をとり、顔のシワも増えた感じ。 ブッシュ大統領の軍歴詐称疑惑をスクープ したものの、証拠の文書の偽造を指摘され、窮地に陥り、ついには辞職に陥ってしまう女性プロデューサーとスタッフたち。 調査委員会でも動じず、自分の姿勢を崩さないところは立派だが、それなら、やはり真実の追求にも、もう少し別の形で取り組むことはできなかったのか。 情報が交錯する今の時代で、いかに真実を立証するのが難しいか、また、報道の在り方、報道する側の中立性などが問われる時なのだろうが、そもそも、なぜここまで掘り下げて大統領の疑惑を追及する必要があるのか?現職大統領に限らず、誰にでも多少は疑わしい過去はあるのかもしれないのだし、追及していけばキリがないのでは? 所詮はジャーナリズムにも限界があるのかもしれないのだし、この中で、報道する側の取るべき姿勢というものは、アカデミズム、コマーシャリズムも含めて、人によって捉え方は様々。 それだけに、こうした内容のドラマも描き方は難しいのだろうが、まあ、一人の女性の、一つの職業の中での葛藤、生き様を見ることが出来れば、少なくともドラマとしては及第点か? 名女優の名演技に浸ることが出来れば、後は、難しいテーマについては、観る人によっていろいろと考え方を持つのも自由、というわけ。 ★60点 |