街を歩きながら、その地面の凸凹(デコボコ)などの様子から その土地の歴史を探るといった視点を 私は全く持ってなかったので この番組は、新鮮で とても 興味深いです。その「ブラタモリ」で祇園を取り上げるというので わくわくしながら観ました。 明治の政変は、祇園地域を やはり 大きく変えていました。 もともとは、お茶屋街は、四条通の北側一帯にあって 700軒ものお茶屋があり、舞妓さん芸妓さんは、3000人もいて大変な賑わいでした。 しかし、近代国家を目指す日本の代表都市である京都の中心に花街がこのように大きく広がるのは風紀上好ましくないとして 明治政府は四条通北側にあった花街をごっそり南側に移転させました。それが、今の祇園です。 祇園はもと建仁寺の境内で低湿地の竹藪だったそうです。だから、全体に盛土をして大がかりに造成工事を行う必要があり、その名残として 祇園の永源庵通りに面している西側の建物は、路面より 高くなっています また、明治末から大正にかけて 市電を通すため、八坂神社前の道路を拡張し、それに伴い 八坂神社の西楼門も 四条通の正面に位置するよう 北に移動させたりもしていました。 番組では、急激な街開発のなごりの「ぎざぎざ通り」や、江戸時代、鴨川の川幅を狭くした「寛文新堤」の石垣など初めて知った歴史スポットも紹介されており、大変興味深かったです。 一番驚いたのは、八坂神社の石段が桃山断層の“断層崖”であったことです。巨大エネルギーによって生まれた地面のずれの上に あの朱色の楼門が建っていたのです! |