いいえ、とても勉強になりました。自分が全然わかっていなかったんだなぁということがわかるだけでもありがたいことです。
問題があることが判っていても、愛する。それはある意味幸せでもあり、どこかで歪みも生じるわけですね。
長野市の聖火リレーは、思っていた程には揉めなくて、まずまず。しかし、聖火リレーの持つ本来の意義は完全に失われており、むなしい印象。 感想を何点か。 ① 両者応援団は漢民族とそれ以外の民族との対立の構図になっている。中国旗を振っているのは漢民族だけだが、旧チベット国旗を振っているのは、日本人、台湾人、フランス人、少数のチベット族(判らなかったが多分いただろう)等々、多岐にわたっている。漢族にも中国の共産党独裁に反対を叫んで、チベット国旗側にいた人があった。 ② どこかのテレビのニュースで、数で圧倒的に中国国旗が振られている中で、女子留学生が相手側に「あんたたちはなぜ中国人をそんなに憎むのよ」(言葉はこの通りであったかどうかは不明)と叫んでいる場面があった 叫んでいる女子留学生の叫びは本気のようであった。なぜ北京オリンピックの聖火リレーでこのような騒動が起こるのか、本当に判らないのだろう。彼らは中国に取り込まれたチベットの歴史を知らないようだ。考えてみれば生まれた時はチベットはすでに中国に占領されていたから、昔から中国内にあると考えても当然だ。普通の国と同じなら、チベットの歴史も学校で習っている筈だが、中国では真の歴史を教えないのだろう。日本の国は伊弉諾尊と伊弉冉尊が矛で混沌の海をかき混ぜて作ったと我々が習ってそう思いこんでいた(何となく辺だな変だな…との思いはあったが)ようなものである。折角日本に留学して来たのだから、日本で歴史の本を読めば歴史の真実が判る筈だが、自分の国の歴史を国外で学ぼうと考える者は僅少だろうから、周囲の人の考えが判らないのだろう。それをやった数少ない人が反政府的になる訳だ。 少なくとも私は中国人を憎んではいない。中国政府のチベット弾圧に反対しているだけだ。 ③ 集まった中国留学生の数は多かった。漢族の人の中国への愛国心は、日本人の日本への愛国心よりは遙かに強いようだ。日本の大手新聞のように自国バッシングをやるマスコミは中国にはないでしょうからね。さらに日本では日本国旗や日本国歌(君が代が国歌かどうかは知らないが、国際試合で日本が勝った時は日の丸が掲揚され君が代が演奏される)に敬意を表することに反対する教員が多いが、中国ではそのような意見の持ち主は国賊扱いになるでしょうね。 自分の国を愛することのない人は不幸です。問題があることが判っていても愛するわけです。 長野には中国五輪礼賛の声がどよめいていました。 ④ニュースによれば、中国のテレビはランナーになった福原愛ちゃんが襲われかけたこと以外、あちこちでの小競り合いがあったこと、沢山のチベット国旗が振られていたことは一切放送されていないそうである。日本は北京五輪を支持したということにしたい訳だ。 北京五輪支持とチベット弾圧反対とは別のことである。ダライ・ラマも北京五輪を支持し、チベット独立を主張していない。中国政府は証拠を示さずにダライラマが北京五輪に反対し、チベット独立を企んでいると公言している。要するに中国政府に都合のよいような事実認識を国民に持たせようとしている訳だ。留学生たちはそれを信じている訳だ。偏向教育の見本のようなものでしょうね。 長くってごめんなさい。 |