よっちゃんさんから教わった、クラシック音楽をポップスに編曲して唱っている平原綾香のレパートリーに、ジュピターという曲があります。彼女のデビュー曲だそうです。この旋律はほとんどの人が聴いたことがあるはずです。
http://www.youtube.com/watch?v=3LGdzA3lYV8&feat…r_embedded 本田美奈子も唱っています。
http://www.youtube.com/watch?v=mme6HMiTvo0&feat…_embedded# ジュピターとはローマ神話に登場する気象現象を司る神ユピテルであり、ギリシャ神話ではゼウス。
クラシック音楽でジュピターと云えば、普通はモーツアルトの交響曲第41番。
ところが彼女の歌の原曲はモーツアルトではなく、ホルストの組曲「惑星}の第4曲の「木星、快楽をもたらす者」からの引用です。下記動画の3分7秒あたりから4分56秒あたりの第4主題からです。
http://www.youtube.com/watch?v=3B49N46I39Y&feat…re=related 私はこの曲をズービン・メータ指揮のロスアンジェルス・フィルのLPで持っています。すばらしい演奏です。
平原綾香のジュピターは 作詞:吉元由美/作曲:G. Holst/編曲:坂本昌之とされています。
私はかねてからホルストはスコットランド民謡から旋律を取ったと思っていたので、原曲についての記載が間違っているよ…と云ってこの日記を書こうと思ったのでした。
同じ旋律が英国の第二の国歌と云われる I vow to thee, my country (私は汝に誓う、我が祖国よ) として イギリスの愛国歌・イギリス国教会の聖歌になっています。
http://www.youtube.com/watch?v=BPy6FJhd2vg&feat…r_embedded I vow to thee, my country―all earthly things above―
Entire and whole and perfect, the service of my love;
The love that asks no question, the love that stands the test,
That lays upon the altar the dearest and the best;
The love that never falters, the love that pays the price,
The love that makes undaunted the final sacrifice.
And there’s another country, I’ve heard of long ago―
Most dear to them that love her, most great to them that know;
We may not count her armies, we may not see her King;
Her fortress is a faithful heart, her pride is suffering;
And soul by soul and silently her shining bounds increase,
And her ways are ways of gentleness, and all her paths are peace.
私はこの曲そのもの、もしくはその元の民謡がジュピターのルーツと思っていました。しかし調べてみると” I vow to thee, my country”が作曲されたのは「惑星」よりは後であり、またスコットランド民謡も話題には出て来ますが、どれを引用したのか、原曲が実在するのかがもう一つハッキリしない。ホルストの創作だとも云われています。民謡調だから別の原曲があるとの思い込みから出て来た噂なのかも知れません。
編曲者 坂本昌之氏にお詫びしなければなりません。