平和とはなんだ? 日本の平和を守るには? (長文です)
2010年05月24日(月)
5月14~15日、沖縄からの基地撤去を求めて平和行進が行われたとか。沖縄の人たち心情は理解しますが、やはり平和行進との名称には疑問を感じます。
平和とは何か、平和を守るにはどうすればよいか…についての意見は人それぞれのようですね。その人の経験により前提とする条件が異なるのでしょうね。
私も深く検討したわけではありませんがそれなりの意見は持っています。突かれれば脆くも崩れ去るかな。やってみてください。私は初めに結論ありき…ではない積もりです。
平和とは戦争が行われていないない平穏な状態であると共に、平穏でなくなる心配もない状態だと思います。日本は今、一応平穏ですが、周辺の動きを見れば、平穏でなくなる可能性は結構あるように思います。
平和を維持するためにはどうすればいいか…、これが人により異なる。
話し合いにより争いの予防ができることが多いのは確かでしょう。争いが起こったときに武力を使用しないで話し合いで解決できるのだろうか。私は出来なかった例をいくつも見てきました。湾岸戦争の時にお隆さんや猪木さんが話し合いに行こうとしましたがフセイン大統領から面会すら拒否されました。その後のテロ事件、アフガンの戦争など話し合いで解決は出来ませんでした。話し合おうとの気配もなかったように記憶します。 アフリカのルワンダでは国連軍も無力だったようです。 後進国の内戦は、大国の代理戦争である場合もあり、自分たちだけの話し合いでは収まらない。
日本海の竹島は話し合いなしに韓国軍が占領しています。 西沙諸島では中国が南ベトナム軍と争って占領し、自国の領土としてベトナムと話し合おうともしません。 南沙諸島や西沙諸島でも多くの国の間に領有について争いがあり、そこに軍隊を置いた国は話し合いに応じようとする気配は有りません。 中国は台湾の動きが気に入らないと、練習用ミサイルを台湾の頭上にぶっ放します。 北朝鮮のテポドンも日本を脅かしています。 これらは話し合いで解決されそうな気配は目下ありません。
これらに対して日本の安全が確保されていなければ、今は平穏でも平和とは云えないと考えます。
上記のこれらの例から見て、平和の維持のためには、残念ながら何らかの武力による抑止力が必要です。日本は憲法においては「国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。」と決めています。抑止力とは武力による消極的威嚇であり、国権の発動たる戦争とは自衛権を含むと私は考えます。自衛権は国際法で認められているのだそうですが、日本はそれを放棄した(させられた?)のです。二次大戦で日本に来た占領軍の目的の一つは日本の軍隊が二度と立ち直れないようにすることでした。したがって連中が作った憲法の草稿は一切の武力の保持を許さな内容であった筈です。自衛のためならいい…なんて考慮はあり得ない。
憲法は私が中学一年のときに施行されましたが、話し合いしかしない、世界唯一の国だと習い、周囲もそのように考えていました。
したがって、日本の安全は自分たちでは護れない訳です。警察予備隊と呼んでも軍備を有する以上は戦争目的を有することは明らかであり、憲法違反です。法律は時代と共に、解釈が変化することは当然ですが、主要な対象において明らかに認められなかったものが堂々と認められるような拡大解釈は法律の存在価値を失わせます。猥褻の範囲を時代に合わせて判断基準を少し修正するのとレベルが大幅に相違します。主要部分がひっくりかえたようなものです。
日本の平和をまともな解釈では護れない現憲法を平和憲法と呼ぶことは私には悪い冗談としか思えません。
日本は自国の安全のために米国と安全保障条約を結びました。日本は米国の安全を保証する義務は有りませんが(米国に日本軍の基地を置くことは想定していない)、米国は日本を護る義務があり、日本の負担で日本に米軍の基地を作るものです。米国は命を賭けて日本を護り、日本は小切手を切る内容です。
普天間基地がグァム島などの遠方に移転されると、イラクやアフガンは兎も角、日本の安全に支障を来す可能性があります。危険は黄海、東支那海と台湾海峡に大きいと思われるからです。中国と北朝鮮を除き、現態勢の維持はアジア各国の関心事です。各国は普天間基地問題で日米がぎくしゃくしている…だけではなく、米軍の機動力に瑕疵を生じるのではないかと心配しているようです。
米国の在日兵力の25%が、米軍専用施設だけで見れば75%が沖縄にあるのだそうです。普天間基地付近の地図を見ると基地に直接境界線に接して民家や学校、役場などが立て込んでおり、危険は大きいと思えます。
しかし、普天間基地返還行進を平和行進と呼ぶのはやはり変。下手をすれば平和を失う可能性があります。呼ぶなら沖縄安全行進でしょうね。
兵器も近代化された現状において、兵力や基地施設はもっと減せるのではないか…との検討なされず、したがって答はありません。減せるのなら、沖縄の安全と日本の平和が両立に向かいそうには思えます。しかし、その検討には前・現政権は共に関心がないようです。基地の移転先にのみ関心ありのようです。
普天間基地の移設問題は沖縄の人たちには兎も角、日本の安全のためには枝葉末端です。防衛体制のあるべき姿を検討し明確にしておくことこそが重要です。 (さらに言えば、可能性は極低いでしょうが、米国と争う可能性もゼロではない筈。その時は中国に助けを求めるのなら兎も角、その防衛戦略は日本が自分で立ておかなければならない。もう出来ているのかな。)
検討の結果、米軍の規模を縮小しても大丈夫となれば目出度し目出度しです。
検討の結果、もし現状維持が必要となったら反対されても住民エゴを代替条件提示による条件闘争により懐柔して実行するべきです。日本の国内において、騒音と墜落による危険と米兵による犯罪を我慢して沖縄の負担を軽くしてもいい…なんて言い出す地方行政がある筈がない。移転に対し容認派が反対派より僅かに少ない名護市がもっとも賛成割合が大きいと思われる。
日米のギクシャクを横目で見ながら、中国海軍が沖縄を通過して示威運動を始めたようです。北朝鮮の魚雷問題もそれだ…との意見もあるようですが、これは韓国と北朝鮮の発表のどちらを信じていいのか判断が付かないので、数えないことにしましょう。
昨日のニュースでは一応合意ができて合意文章を作るようだが、取りあえず名護市に一部移転というだけで、詳細はなにも決まっていないようだ。先は長そうです。
早い決着を祈りたい。将来の心配のない、平和な日本に早くしてほしい。勿論、憲法9条を改正して、自分の国の平和は自分達で守る…というのも一つの手ではありますが、集団で平和維持を図る方が内輪もめにも対応可能でさえあれば低コストでしょうね。
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カテゴリ日記
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投稿日時2010/05/24 00:17
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