情報・ユビキタスの時代、その影響を見誤る独裁者に生き延びる余地はないでしょうね。
天安門事件を処理出来たと言う自負心にもたれ過ぎていると、中国にも問題ありですね、国内ガタガタの北朝鮮は言うに及ばずです。
中東諸国の混乱は当分おさまりそうもありませんから、せめて経済大国中国には上手く対処して貰わないと、世界の社会・経済が大変なことになりますね。大変気掛かりな昨今です。
石平さんの話は我々日本人には気持ちよく聞けましたが、一寸日本贔屓過ぎる観あり。気にはなっていました。
前の会社の同窓会で日本に帰化した元中国人・石平の講演会がありました。議事録にあった、中国は今不動産バブルとインフレのジレンマ(温家宝首相の言葉)に入りつつあり、大変なことになりそう…との元中国人主張に関心持ったので、読みました。 「毛主席の忠実な戦士」だった著者が、毛沢東政治の過ちからの改革を目指した鄧小平の改革運動が始まって、自由と民主により新しい国造りの使命感に燃えていた北京大学に入学し、精神的な大打撃を受けました。しかし、著者は彼らに溶け込んでいき、この国に一生を捧げようの愛国心に燃えたようです。 彼が大学の講師になったころ、友人の招聘があって日本に留学。日本のやさしさと美しさ(日本人にはくすぐったいね)、日本に息づく中国文化(今の中国からは消えた)に感激したようです。 民主化運動に理解を示していた胡耀邦前総書記が死去した後に起こった天安門事件。彼の多くの友人が鄧小平の凶弾(著者の表現)に倒れました。 それから9年程経って学術交流のために中国に通うようになった著者は、人々の「日本憎し」の雰囲気に驚かされたようです。民主化運動のころには全く見られなかった雰囲気だそうです。 天安門事件以後中国共産党政権は「反日教育」と「愛国主義精神高揚運動」をセットで行ってきたとのこと。それがどのように表現されているのかはここ書いてくれていないが、別の著作にありそうだ。その効果は…彼の甥も日本憎しだったそうである。 反日によって共産党独裁の問題や各種の不満から目をそらさせ、愛国主義(著者の民主化運動とは別の)を育てよう…というものだそうだ。この手はよくあるね。日本には中日友好を唱えながら、実情はこうなのだ。 北京オリンピックの時は日本や各国の聖火リレーでチベット族と漢族との旗振り合戦がありましたね。民族融合が進んでいないことが判ります。(私もチベット旧国旗をプリントしましたが、長野にまでは行きませんでした) 後進国でありながら米国に次ぐ巨大国家となった中国。その中は多民族国家であり、民族間格差が大きいままで、縮小しない。その運営には今のような独裁国家の方が都合のいいことも多いだろうが、何時までもこの体制でいい筈はない。googleを追い出しても、国外の情報の流入は防げない。 食料価格上昇に端を発してチュニジアに始まりエジブト、その他中東各国の民主化・自由化運動。中国は旨く抑えきれるか。カダフィは天安門事件のように荒療治で旨くやる…と云ったそうだが。 欧米のリビア制裁に対して、さすがに中国はチェチェン弾圧問題のあるロシアと共に賛成しないようだ。民主化勢力への押さえ込みにも入った気配。 今年のオバマとの会談において 「中国は人権問題で大きく進歩している最中だが、国によって状況に違いはある」「中国は人権の普遍性を認識し、尊重している。しかし同時に、中国は発展途上国であり、膨大な人口を抱え、他の国とは違った方法をとる必要がある」との胡錦濤の発言を私は理解しないでもないが、将来の方向付けを示すことも必要だろう。 革命などが起こって中国が破綻しては世界が大変だ。ゆっくり体制変化をして行って欲しいものです。反日運動もなるべく早めに訂正してほしい。 |