1,403万kW/1,765万kW (04/18 21:35)
79%
■バックナンバー
■RSSフィード
RSS 1.0 RSS 2.0 Atom 1.0
■このブログのURL
https://www.sns.ochatt.jp/blog/blog.php?key=903017
2012年01月11日(水) 
4.迷いを空じる生き方

●迷いを生じる根源―――六根と六境と六識で十八界
   さて、今日は余り時間がございませんので、はしょって先へ進めます。

   「五蘊皆空」のその後、観音様はどうなったかと言いますと、「度一切苦厄」と書いてあるでしょう。これは、「一切の苦しみや災厄から開放された」と書いてあるのです。だから、私達も、観音様と同じような境地に立って生きれば、苦しみや悩みから開放されることができるのです。

   そしてその少し後は、先程説明いたしました。「色不異空 空不異色 色即是空 空即是色」。これは欲望を離れて生きなさいという教えです。

   その次に入ってまいりますと、「無眼耳鼻舌身意 無色声香味触法 無眼界乃至無意識界」という言葉が書いてございます。このところを少しくご説明をしてまいります。

   まず、眼・耳・鼻・舌・身・意、それから色・声・香・味・触・法とある。そしてその次に「眼界」と書いてあります。これは「眼識界」の略ですので、「眼識」と置きかえて解釈しないと分からなくなります。それから「乃至」と書いてありますのは、省略していますよということで、最後に「意識」と書いてあるでしょう。省略してある部分を補いますと、「眼識」「耳識」「鼻識」「舌識」「身識」「意識」となります。

   それでは、これらを味わってまいりましょう。
眼、耳、鼻、舌、身、意。これは六つあります。物事を捉える六つの根源ですから、これを「六根」と言います。六つの根源です。

   そして、これらの根源はそれぞれ対象を捉えます。眼は物の色・形を、耳は声を捉えるという風に対象を捉えます。ですから先程の六根が捉える色・声・香・味・触・法は、「六境」と申します。要するに客観です。「六根」というのは、主観でございます。

   そして、眼で物の色・形を捉えて、あれこれ認識することを「眼識」と言います。以下同様に耳識、鼻識、舌識、身識、意識となります。これを六つの認識ですから、「六識」と言います。

   これは、迷いを深める状況を詳細に展開して、教えているわけです。まず、六根が六境を捉えることによって生じます。6と6を足して12ですから、12の迷いを生じるところということで、「十二処」と呼びます。

   さらに六識を足して、18ありますから、これを「十八界」と言います。これは、迷いを深める世界という意味です。我々がなぜ迷うのか、そういったことが十八界で展開して説いてあるというわけです。

   般若心経では、六根に囚われ、六境に囚われ、認識に囚われるから迷うのである、迷いを離れるにはこれを全部空じて生きなさい、ということで、最初に「無」をつけて空じていくわけです。「無眼耳鼻舌身意 無色声香味触法」、そして「無眼界 乃至無意識界」というようにして、迷いを空じて生きなさい、と。こうしたことが般若心経には書いてあるわけでございます。

   …………………………………………

心豊かな生き方 般若心経 前書き (SNS内のみ公開)
http://www.sns.ochatt.jp/modules/d/diary_view.phtml…=&l=30

心豊かな生き方 般若心経に学ぶ人生の極意 ①
1. 色即是空・空即是色とは
1-1 人生とは何か?
  1-2 人々が追い求める幸せ―――金・財産・名誉・快楽 = 色

http://www.sns.ochatt.jp/modules/d/diary_view.phtml…=&l=30

心豊かな生き方 般若心経に学ぶ人生の極意 ②
1. 色即是空・空即是色とは  (つづき)
1-3 六道輪廻―――餓鬼・畜生・修羅・人間界・天上界・地獄の人生 = 空
http://www.sns.ochatt.jp/modules/d/diary_view.phtml…=&l=30

心豊かな生き方 般若心経に学ぶ人生の極意 ③
1. 色即是空・空即是色とは  (つづき)
1-4 六道輪廻の人生の後に来るものは皆同じ
1-5 欲望を生む根源―――煩悩(貪欲・瞋恚・愚痴)
http://www.sns.ochatt.jp/modules/d/diary_view.phtml…=&l=30


心豊かな生き方 般若心経に学ぶ人生の極意 ④
2.観自在菩薩の三つのお働き
2-1 観自在―――知恵
2-2 観世音―――慈悲
2-3 菩薩―――清浄
2-4 観自在菩薩の三つのお働きと「無我」
2-5 人は無我になれば仏である
http://www.sns.ochatt.jp/modules/d/diary_view.phtml…=&l=30

心豊かな生き方 般若心経に学ぶ人生の極意 ⑤
3.五蘊皆空で、さわやかに生きる
3-1 五蘊を空じ、あるがままに生きる
3-2 足るを知る生き方
http://www.sns.ochatt.jp/modules/d/diary_view.phtml…=&l=30


閲覧数1,326 カテゴリ日記 コメント6 投稿日時2012/01/11 07:15
公開範囲外部公開
コメント(6)
時系列表示返信表示日付順
  • 2012/01/11 09:01
    コッチさん

    年頭の素晴らしいプレゼントありがとうございます。
    これを機会に本好きにでもなれば今年の大きな成果です。(今頃からと笑われそうですが71の手習いです)
    取りあえずここまでプリントアウトしました。同じものを主人も持っているのですが、大切に手元に置いていますので、自分用に印刷しました(コッチさんが紹介してくださってるリンク先も加えました)。折りがあるごとに目を通していきます。
    今日は早速医院での待ち時間に持参します。
    次項有
  • 2012/01/11 17:30
    鉛筆コッチさん
    ヤッチャンさん

       そこまで利用して頂けるとアップした甲斐があった…というものです。

       私も負けないように、繰り返し読んで、般若心経に通じた…と云えるように努力しようと思います。ただもう我がメモリーがバテているようなのでねえ…。


    >同じものを主人も持っているのですが、大切に手元に置いています。
       イアンさんはもう悟ったような顔をしていますから、今更不要ではないのですかねえ。
    次項有
  • 2012/01/11 20:36
    父なきあとは、いろいろ読み漁り、お経も上げ、人生について考えましたが・・・いつの間にか忘れていました。
    振り返らせていただいてありがとうございました。
    次項有
  • 2012/01/11 23:47
    スマカさん
    コッチさん

    今晩わ~☆

    ありがた~いお話、今日、午後と今晩と二回に分けて、全部読ませて頂きました~。

    法事の後の、お坊さんのお話を聞いているようでした。
    こんな難しいお話を、全部理解されてるんですね。すごいです!

    「般若心経」は、前に、「千の風」の著者の新井満さんの本を買ったことがあります。やっぱり、私には難しいです。でもお経を上げたり、繰り返し理解しようと思うと、だんだんわかってくるような気がします。・・・・わかりませんが(合掌)
    次項有
  • 2012/01/12 00:39
    鉛筆コッチさん
    うさきょんさん

    私は不信心者でよく判っていませんが、普通にはお経と自分の人生と結びつけることはないのでしょうね。

    近い人が逝かれた時に、その方の一生を眺め、振り返って自分の人生を考えるくらでしょうか。

    お経が人生訓を説いている…と思ったことはなかったのですが、今回考えてみれば仏教とは冠婚葬祭なんかよりも、死を先に控えた自分の人生を考える各種の教義を教えてくれるものとして意味があるように思います。
    次項有
  • 2012/01/12 00:46
    鉛筆コッチさん
    スマカさん

    今晩は!

    私は聴講して感激はしましたが、理解できたのかどうかは疑問です。これからの復習次第でしょうね。一応、メモもとってはあるので…。

    まだ2~3回続きますので。

    ただ、もう人生の終焉に近い私には、心の持ち方としては兎も角、自分の人生には今更応用のしようもないような…。
    次項有
  • 次項有コメントを送信
    閉じる
    名前 E-Mail
    URL:
■プロフィール
コッチさん
[一言]
■この日はどんな日
■最近のファイル
■最近のコメント
■最近の書き込み