史跡 宇治市 隼上り瓦窯跡
2020年02月14日 09:28
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隼上り瓦窯跡は宅地開発に伴う調査によって確認され、1982年(昭和57年)に発掘調査が実施された。宇治橋の北東800mに位置し、低丘陵の南斜面に営まれた7世紀前半頃の瓦窯跡である。
この瓦窯で制作された瓦は7世紀前半頃に蘇我氏が飛鳥に建立した奈良県の豊浦寺で用いられていて古代寺院造営と窯業生産の実態を解明する上に欠くことの出来ない遺跡であることから1986年(昭和61)に国の史跡に指定された。 瓦窯は丘陵斜面に構築された全長10m程の登り窯で4基が確認された。工房跡は瓦窯跡の西側30m地点に築かれており7棟の建物跡や粘土貯蔵穴など瓦生産関連遺構が発見された。出土品には多量の瓦類と須恵器類がある。瓦の文様は典型的な高句麗様式を主体としている。 瓦窯跡は、発掘調査後埋戻されて、公園として整備された。 |