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Re: 不耕起栽培の方法とその実践ー農家の動機形成の観点からー
【返信元】 不耕起栽培の方法とその実践ー農家の動機形成の観点からー
2009年02月15日 21:56
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なべさん!!
ありがとうございました。 明日の卒論発表、頑張ってね!! 私は探し物しないと・・・ 明日は東京行って打ち合わせです。 話しが進みます、助かりました。 団長Jrとも久しぶりに会って来ます。 |
Re: 不耕起栽培の方法とその実践ー農家の動機形成の観点からー
【返信元】 不耕起栽培の方法とその実践ー農家の動機形成の観点からー
2009年02月15日 21:14
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ひとまず以上です。
図などをコメントでは発信することが出来なかったので、このコメントにてファイルそのものをアップしたいと思います。 図つきの詳しい様子を知りたい方は、こちらをご覧下さい。 |
Re: 不耕起栽培の方法とその実践ー農家の動機形成の観点からー
【返信元】 不耕起栽培の方法とその実践ー農家の動機形成の観点からー
2009年02月15日 21:12
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5、結論 不耕起栽培に取り組む農家の類型化 動機形成の観点から
以上の調査から、現在不耕起栽培に取り組んでいる農家を、その栽培方法を行うに至った動機の観点から整理し、またその結果表れている現象について明らかにする。 「不耕起」栽培と言うのは、決して「不耕起」そのものを目的として掲げられる農法ではなく、あくまで何らかの目的を達成するための手段として実行されてきた農法である。 岩澤の提唱する冬期湛水・不耕起移植栽培に取り組む農家では、「無農薬栽培に取り組みたいから」不耕起栽培を始めた、という農家が大半を占めている。「省力化技術を求めて」「環境配慮型、生物資源型の農業を行いたい」というモチベーションから不耕起移植栽培に取り組む農家は少ない。 しかし、これらの農家が現在「無農薬栽培である」ということ以外に、不耕起移植栽培のメリットを享受していないかというと、そうではない。不耕起移植栽培を始めたことで、「無農薬である」ということ以外に多くのメリットを農家自身が享受している。 秋起し、代掻きなどの作業を省略することから「省力化技術となっていること」、田面が硬く、作業がしやすいことや耕す手間を省いて労働削減になっているので「人に優しい技術であること」、深水管理や冬期湛水、また耕さないことによって生物を殺さず生物が田んぼに多く集まることから「ビオトープを形成していること」、無落水栽培や無農薬栽培など地域の水資源を汚さない、また慣行栽培よりも二酸化炭素の発生を抑えることから「環境に優しい技術であること」、耕さないことによって稲が野生化して育つため、稲がたくましくなり「美味しい米が栽培出来ること」、不耕起栽培をきっかけにして、「多くの人と人との交流が生まれたこと」など(現状、不耕起移植栽培を行うには、新たなネットワークを作らないと難しいため、全ての農家で不耕起移植栽培を行うために新しい人間関係が生まれている)、目的は無農薬栽培であったのに、「不耕起」という手段を選択することで、それ以上の付加価値を農家自身が見出しているのである。 同じような事態は、愛知式不耕起V溝直播栽培を行っている農家にもあてはまる。もともと多くの農家は「経営の拡大・安定を図る」ために愛知式不耕起V溝直播栽培を選択したはずだ。 しかし、愛知式不耕起V溝直播栽培を選択した農家が享受しているメリットは、田面が硬く田んぼでの作業が楽になること、また苗の運び出し、田植え機への補充するなど労働強度が高い作業が省略出来るという「人に優しい技術であること」、「収量が増加し、コメの品質が上がるということ」、「倒伏する心配がなくなったこと」、育苗・耕起・田植えなどの労働が省略されたことで「労働時間が劇的に短縮されたこと」、時間のある冬~春にかけて稲作の準備が出来るので、農繁期・農閑期の区別をつけない「作業分散が可能になったこと」、田植え機や育苗センターなどの投資コストが減少し「コストが少なくなったこと」、無落水栽培を行うことなど「移植栽培よりは水資源を汚すことが少ないこと」など、単に「経営の拡大と安定化」という言葉に収めきれないほどのメリットを農家は享受しているのである。 特に、「人に優しい技術であること」に関して、このメリットを象徴している農家の発言が、「この技術が生まれていちばん喜んでいるのは、うちの母さん達かもしれない」というものである。作業時間が短縮されて、農繁期の辛い作業から開放された女性達にとっては、愛知式不耕起V溝直播栽培のもたらしたメリットは非常に大きいものであろう。 このように、両者の性格の異なる不耕起栽培であるが、両者に共通しているメリットも存在している。田面が硬くなって農作業がしやすくなること、人的作業が減り労働時間が少なくなることなど「人に優しい技術であること」、無落水栽培を行い、また田んぼに水を貯めている期間が長いので「環境に優しい技術であること」は、程度の違いはあれど、両者に共通するメリットであろう。 不耕起移植栽培を行う農家であれば、初めは「無農薬栽培をしたい」という動機から、不耕起移植栽培に取り組んでいるが、その結果ビオトープの形成、美味しいコメが出来るなど各種のメリットを享受することが出来ているのである。 不耕起直播栽培に取り組んでいる農家であれば、「経営の拡大、安定化のために労働時間を削減したい」という動機から不耕起直播栽培に取り組んでいるが、その結果望外の収量の増加、作業分散が可能になることなどのメリットを享受しているのである。 これらの農家は、「不耕起栽培」という手段を選択したことから、当初の目的を達成するばかりか、それ以上のメリットを享受することが出来ているのである。 農家の当初の動機は、任意の動機で構わない。しかし、その動機から不耕起栽培を行った際には、農家が享受出来るメリットは途端に多くなる。換言すると、農家がどんな動機であろうと、「不耕起栽培」を始めることになれば、目的外のメリットを享受することが出来ているのである。 |
Re: 不耕起栽培の方法とその実践ー農家の動機形成の観点からー
【返信元】 不耕起栽培の方法とその実践ー農家の動機形成の観点からー
2009年02月15日 21:07
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不耕起栽培に取り組む農家の特徴分析
☆不耕起移植栽培 ◎不耕起直播栽培がそれぞれの特徴です。 ☆経済的に余裕がある ◎「不耕起」に対する特別な思い入れはない ☆無農薬栽培を目的にして導入 ◎「不耕起」栽培に対する不安はない ☆「不耕起」栽培にこだわりを持っている ◎全ての農家が失敗することなく続けている ☆楽しみながら農業をしている ◎作業分散のメリットを享受している ☆生物資源型農業に感動した体験を持つ ◎経営の拡大に必ずしも熱心であるわけではない |
Re: 不耕起栽培の方法とその実践ー農家の動機形成の観点からー
【返信元】 不耕起栽培の方法とその実践ー農家の動機形成の観点からー
2009年02月15日 21:05
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3ー2、愛知県安城市の農家の事例より
○はじめに 愛知県安城市の農家3件に聞き取り調査を行った。安城市は、愛知県の農業総合試験場が設置されている土地であり、また愛知式不耕起V溝直播栽培が開発された土地でもある。そのため、多くの農家にV溝直播栽培が行われている。 この技術の開発者も安城市出身であり、それもこの土地で愛知式不耕起V溝直播栽培が普及した要因の1つとなっている。 ○不耕起栽培を始めたきっかけ、経緯 ※以下、愛知式不耕起V溝直播栽培のことを直播栽培と述べる。これは、現場農家がこの栽培方法を「直播」と省略して呼んでいたため ・初めは試験的に土地を貸し、直播栽培に取り組んでいたが、収量も落ちず、安定した収穫が可能だったため、徐々に導入していった。 ・もともと直播栽培などの省力化技術に関心があった。 ・育苗、苗運びなどの手間が省略出来ると聞いて、強い魅力を感じた。 ○愛知式不耕起V溝直播栽培を行ったことによるメリット・デメリット メリット ・季節的な作業分散が可能になったこと。田植えと稲刈りの農繁期の作業がとても楽になった。 ・収量がやや増加し、また一等米の比率が多くなるなど、品質・量ともに好転した。 ・ほ場が硬くなり作業がしやすくなった。裏作をやるときも、直播の後では田んぼが乾きやすい。 ・簡単な技術であり、移植栽培より作業が楽である。 デメリット ・除草剤が高い。また、田んぼでの農薬散布の回数が多くなるので、消費者受けが悪い。 ・除草剤を撒く時に、今まで以上に隣接する畑への気遣いをする必要がある。 ・特に経費が安くなるなどの実感がない。苗や耕起に関するコストが削減出来ているといえば出来ているが、V溝直播用の播種機の他に、除草剤を撒くため乗用管理機を買い、その点でコスト高になっている。中古で250万円ほどした。 |
Re: 不耕起栽培の方法とその実践ー農家の動機形成の観点からー
【返信元】 不耕起栽培の方法とその実践ー農家の動機形成の観点からー
2009年02月15日 21:05
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3、不耕起直播栽培に取り組む農家について
不耕起直播栽培では、愛知式不耕起V溝直播栽培を行っている農家主流である。そのため、・農林水産省が調査した『水稲不耕起V溝直播栽培の経営への導入効果に関する調査研究』レポートのレビュー(別紙参照) ・愛知式不耕起V溝直播栽培に取り組んでいる3件の農家に対しての聞き取り調査 を行った。 3ー1、 『水稲不耕起V溝直播栽培の経営への導入効果に関する調査研究』の概要 ○導入に至った理由 ①水田への入水時期が地域で決まっており、代かき・田植作業が集中するため、播種作業など作業分散できる技術として有効である。 ②育苗・田植作業は重労働で、労力的にも費やすため省力で楽な作業技術として魅力的である。 ○導入のメリット ①育苗・田植作業の重労働から解放されるとともに、田植作業の臨時雇用が省力された。 ②代かき、鎮圧作業が農閑期の冬季に実施でき、播種作業も3月から行えるため作業分散され、従来の移植栽培に比べ労働ピークが軽減された。このため、4月から5月の作業受委託がスムーズに実施できる。 ③V溝直播は高能率作業ができ、作業自体が軽労働であるとともに、特に補助作業者は播種作業時の種と肥料の供給、除草剤の水運搬が役割となり、軽作業化された。 ④水管理作業は、中干し作業がなくなるとともに、入排水溝が設置されているため省力的な入排水ができる。 ⑤コシヒカリなどの倒伏が軽減され、収量・品質が安定した。 ○今後の課題 ①除草剤散布は最低3回実施しており、農薬費が非常に高い。安価な除草剤の開発、散布回数の少ない除草技術の確立が望まれる。 ②家族経営のV溝直播の導入面積は、入水前に散布する除草剤の短い散布期間に制限される。散布機械のブームスプレヤー1台という条件では30ha が限界である。 ③地域で水稲の品種団地化は確立しており作業計画は立てやすいが、受託水田は散在しており作業効率が悪い。受託地の面的集積により効率を高め、経営規模拡大を目指したい。 |
Re: 不耕起栽培の方法とその実践ー農家の動機形成の観点からー
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2009年02月15日 21:04
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2-3、非農家による冬期湛水・不耕起移植栽培の事例
○はじめに この章では、非農家である報告者自身が、岩澤の提唱する冬期湛水・不耕起移植栽培に取り組んだ体験について記述する。筆者は、M氏という定年退職を迎えた女性と共に舞鶴市に土地を借り、不耕起移植栽培で田んぼを作った経験がある。その時の経験が非農家ではあるが不耕起移植栽培の特徴を考える材料となると考え、ここに記していく。 ○不耕起栽培をはじめたきっかけ、経緯 ・2006年の冬に、岩澤信夫の著書『不耕起でよみがえる』を読み、感銘を受けた報告者が、自分でもこの田んぼを作ろうと考えた。この本を薦めたのはM氏という女性で、60歳を過ぎて定年退職後、第二の人生として田んぼ作りや、そこで採れたわらを材料にして障害者作業所でわらじ作りを教えている方であった。 ・M氏がもともと田んぼ作りを素人ながらも行っていたので、土地の確保はスムーズに行えた。 ・苗作りから全て自分たちで行った。昨年度M氏が作った田んぼのモミを用意し、浸種、催芽処理をした後に、苗箱に田んぼの土を入れ、そこに肥料を投与、そしてモミを手でばら撒いた。その後簡易ビニールハウスを田んぼに作り、苗箱を完成させた。不耕起の土壌に苗を手植えする際には、鉄の棒を田んぼに差して予め穴を空けておき、その部分に苗を植える方法を選択した。 ・田植えの後は、月に2回ほど田んぼに通い、草とりや畔補修などを行った。田んぼの水管理は、その田んぼをもともと所有されていた方にお願いした。雑草は4人で1時間ほど手で除草すれば、処理出来るほどしか生えなかった。 ・収量は反当り379kg。 ○不耕起栽培をするに至った理由 報告者のグループが不耕起栽培をしようと思った直接的な理由は「岩澤の著書を読んで実践してみようと思ったから」であるが、改めて考えて見ると、他にも様々な理由が考えられるだろう。特に、農家でなく、素人が農業をする際の視点から理由を考えて見ると、3つの理由が考えられる。 ①機械を使用しない 使用した農業機械は、バインダーと、コンバイン(脱穀の際に使用)だけである。農業機械を所有していない人間が稲作をしようと思う際に、困難となるのが農業機械を所有出来ないということだろう。素人が初めて稲作をする、という時に農業機械の使用を減らすことが出来るという点で不耕起栽培は検討に値する。 ②農薬を使わない 素人では農薬に関する知識などないため、農薬を扱えないというのが現状だ。また、自分自身で農業を行う際に、自分の口に入れるコメに自ら農薬をかけるというのは、やはり抵抗がある。農業者自身も「自分で自家消費する野菜には農薬をかけない」ということはよくある話である。 ③生物がたくさんいる田んぼが出来る 素人が農業を行う時、田んぼは単なるコメを生産する場所のみならず、生き物を観察するフィールドともなり得る。つまり、「生物観察が出来て楽しい」というモチベーションに繋がっている。また、耕起作業を行っていると、自分が振り下ろした鍬の先や、乗っているトラクターから掘り起こされる土の中に、ミミズやトビムシなどの多くの生き物が存在しているのがわかる。耕起作業は、土中の生き物を殺すことであり、不耕起栽培ではそれを避けることも可能なのである。 |
Re: 不耕起栽培の方法とその実践ー農家の動機形成の観点からー
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2009年02月15日 21:03
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2-2、滋賀県東近江市の農家の事例
○はじめに Y氏は、日本不耕起栽培普及会の会員農家であり、関西における不耕起移植栽培の第一人者である。普及会のHP上で、不耕起移植栽培に必要な苗を提供するなど、関西での普及にも力を入れている。前述のS氏とは違い、岩澤の冬期湛水・不耕起移植栽培を忠実に再現している。 ○不耕起栽培をはじめたきっかけ、経緯 ・Y氏の盟友である建設会社の社長に「これからは無農薬栽培の時代だ。無農薬栽培をやってくれないか」と言われ、無農薬栽培を意識するようになった。 ・その後、滋賀県で岩澤信夫による不耕起栽培に関する講演会が開催され、Y氏はそれに参加。この方法であれば無農薬栽培が可能になると考え、不耕起移植栽培に取り組むことになった。 ・近所の農家から「絶対に長続きしない」などと言われたが、万が一失敗しても本業で食べていけるので、思い切って踏み切った。 1年目 自分で所有している田んぼ(1.2ha)を全て不耕起移植栽培の田んぼに変更した。近所で不耕起移植栽培を行っていた農家から成苗を提供してもらい、また専用の田植え機を貸してもらい取り組んだ。反収360kg。 2年目 この年から、日本不耕起栽培普及会の会員となり、岩澤氏に電話で相談をするようになった。近所の農家との違いを感じ、岩澤氏を信じるようになる。反収240kg。また、社長から不耕起用田植え機を購入してもらい(約240万円)、Y氏の中で無農薬栽培を完成させる気持ちが固まった。 3年目 神奈川県の厚木まで苗作りを習いに行き、本格的に設備もそろえ、苗作りに力をいれていった。この年は、今まで慣行栽培の時に投入していた肥料が切れ、また雑草も大量に発生したので、収量はゼロ。 4年目 この年から冬期湛水に取り組むようになり(普及会が冬期湛水を始めた時期と同時)、雑草の発生が少なくなった。この年には、不耕起栽培を行いたい市民グループに田んぼを4反貸したが、草取りなどに手間をかけなかったため、収量はなかった。Y氏の反収は360kg。 5年目 反収:390kg~420kg。 6年目 反収:420kg 7年目 反収:450kg 8年目 反収:480kg 9年目 反収:5反の田んぼ→510kg 4反の田んぼ→570kg 10年目(2008年)反収:450kg ○不耕起栽培に取り組んだことによるメリット・デメリット メリット ・コメを高く売ることが出来るようになった。コメは5kg3600円で販売している。また、普及会のHPには一口42000円で60kg(精米して白米にした場合は約54kg)と生き物いっぱいの田んぼをトラスト出来るパッケージを販売している。 ・普及会に入り、全国の農家とのネットワークが出来た。日々の生活が充実するようになった。 ・田んぼに生き物が多く集まってきており、滋賀県のあんしん農産物の基準より高い基準で農業をすることが出来ていることが誇りとなっている。 デメリット ・金銭面での収入は減少した。そもそも、儲けようとして不耕起栽培を行っていないので仕方がない。販売せずに余ったコメは知り合いに無償で分けている。 ・田植え機を購入するお金を社長が出してくれなかったら始めることは出来なかった。それだけコストがかかる。 ・年によっては、草取りに時間がとられる。自分は時間があるので楽しんでやっているが、普通の人には辛いと思う。 |
Re: 不耕起栽培の方法とその実践ー農家の動機形成の観点からー
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2009年02月15日 21:01
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2、不耕起移植栽培に取り組む農家について
2-1、京都府宇治市の農家S氏の事例 ○はじめに 対象農家の特異な点 報告者は、対象農家とともに2007年から農作業体験ワークショップ「結いの田」を開催している。 消費者と生産農家が田んぼで交流する場所を作り、消費者に食の安全・安心を考えて欲しいという農家の想いと、田んぼという土地で地域の交流を生み出したいという報告者の想いにより実現したワークショップである。 また、2008年には源氏物語千年紀という節目の年を受け、農家所有の田んぼで田んぼアートを共に開催し、文化庁の後援を受け、宇治市全域を巻き込んだイベントとなった。 調査対象となった農家が専業農家でありながら、こういった地域活性化のイベントなどにも取り組む特殊な農家であることを先に明記しておく。 ○不耕起栽培を始めたきっかけ、経緯 ・S氏の息子がアトピーを発症し、「せめて子供たちには安全なコメを食べさせたい」と思い、2000年に無農薬栽培に挑戦することに決意する。 ・無農薬栽培について試行錯誤していた時に、Y氏の不耕起栽培に関する講演会が滋賀県で開催されると聞き、参加。実際に苗の写真などを見て「これならいける」と確信、不耕起移植栽培にて無農薬栽培を行うことにする。 ・初めの1、2年目はY氏から不耕起栽培用の田植え機を貸してもらい、不耕起栽培を行った。その年はそれぞれ反当り300kg~400kgの収量であり、これなら継続出来ると考え、本格的に不耕起移植栽培に取り組むことになった。・現在では、平均して反当り400~500kgの収量を達成しており、慣行栽培との違いはあまり出ていない。 ○不耕起栽培に取り組んだことによるメリット・デメリット メリット ・経営面積の四分の一ほどしか導入していないので、実感として「楽になった」とは感じていない。不耕起栽培の田んぼのほうが立ち寄る回数が少ないので省労力にはなっていると思う。 ・無農薬栽培で、通常よりコメを高く売ることが出来る(10kgあたり5000円)のは嬉しいし、幼稚園からコメを特別に買ってもらえるようになるなど、顔の見える人たちに安心のコメが届けられることが嬉しい。販売先が新たに開拓出来た。 デメリット ・初めのころは、草取りがとても大変だった。しかし、3年目あたりから雑草が生えなくなり、肥料を入れても雑草の発生をそれなりに抑えることが出来ている。現在では、結いの田のみんなと草取りをしているので、特別つらいと思わなくなった。 ・高いコストがかかっている。不耕起移植栽培可能な田植え機が、慣行と併用とはいえ新たに250万円ほど出したし、また直列撒きの特殊な播種機も購入した。 |
Re: 不耕起栽培の方法とその実践ー農家の動機形成の観点からー
【返信元】 不耕起栽培の方法とその実践ー農家の動機形成の観点からー
2009年02月15日 21:00
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3つの農法のまとめ
この章では3つの異なる不耕起栽培について取り上げたが、ここでそれらの農法の特徴を比較し、これらの農法は、日本の中でどのような農法としての位置づけられるのか、考えていきたい。 (1)福岡の農法は、「思想」に基づいた農法であるといえる。「人智・人為の一切の否定」と福岡自身が述べているように、福岡自身の思想を実証するためにこの農法が生まれたのである。そこには農業経営の視点は含まれておらず、また福岡を紹介する記事にも詳しい農法の記述は少ない。農業を生業として営む農家にとって、コメの品質、経営管理の観点からこの農法を選択するのは難しいが、しかし、後世に与えた影響は無視出来ず、福岡のように「足し算」ではなく「引き算」の技術を考える視点は、稲作に限らず多くの農法で今後考えていく必要があるのではないか。それが今後の省力・省エネルギーの農法を考えるにあたって重要になってくるだろう。 (2)岩澤の農法には、「思想」が根底にあるだけでなく、「新しい農業技術」としての側面も持っている。岩澤はエネルギー消費型農業からの脱却や、生物資源型農業を提唱しており、新しい時代の農業を考える思想家としての評価もある一方で、生業として農業を営むための技術を確立させた。また、「現代農業」や「農業技術体系」などの著書にも執筆をし、如何にして自身の農法を世に広め、経営に組み込ませるかという視点を持っている。農家と消費者と環境。岩澤の提唱する冬期湛水・不耕起移植栽培には、これら三者のニーズを満たす新しい農業を作り出す可能性がある。 (3)愛知式不耕起V溝直播栽培には、「新しい農業技術」としての側面が強く出ている。技術が生まれた背景には「経営の安定・拡大化を行いたい」という農家からの要望があるが、これはあくまで農家の要望であり、それに答える形でこの直播不耕起栽培という方法が生まれたのである。技術の誕生も愛知県の農業総合試験場からであり、そこには特別「不耕起」にこだわる理由はない。新しい価値観を提唱するような技術ではなく、経営の安定・拡大化のための省労力技術であり不耕起栽培技術である。消費者が求める「食の安全」や、環境を保護するという観点からはあまり評価されないだろうが、日本全体の労働人口が減少していく中で、少ない人数でコメを生産するという「量的な食の安全」を確保するために、今後鍵となる技術であることは間違いないであろう。 |
Re: 不耕起栽培の方法とその実践ー農家の動機形成の観点からー
【返信元】 不耕起栽培の方法とその実践ー農家の動機形成の観点からー
2009年02月15日 21:00
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(3)愛知式不耕起V溝直播栽培
○概要 愛知県において、農村の労働力不足と規模拡大を背景に乾田直播、湛水直播と、過去にも直播の普及拡大に向けたうねりがあったが、気象条件による播種作業の不安定性、出芽・苗立ちや倒伏の不安定性が指摘され、定着に至らなかった。 しかし、1989年に不耕起V溝直播機が開発、栽培方法の安定化を行ったところ、愛知式不耕起V溝直播栽培は機械移植栽培に比べて10aあたりの労働時間は約4割、経営費は約1割低減出来る技術となった。農家からの支持も厚く、1995年に3.5haだった作付面積は、2007年には実に1175haにまで拡大している。 ○年間の作業流れ 12~2月・・・冬季代掻き(浅耕鎮圧、耕起鎮圧でも代替可能) 2月~5月中旬・・・モミの播種(施肥も同時に行う) 5月中旬~6月上旬・・・(稲の発芽直前)除草剤散布、既存雑草の防除 6月上旬~6月下旬・・・(入水5日前)選択性除草剤の散布(ヒエの除草)、一発剤散布、入水 9月・・・収穫 ○特徴 省力・効率化・・・慣行の移植栽培と比較して、省略出来る作業は耕起作業、苗作り、苗移植、中干しなどの水管理であり、結果的に、10aあたりの作業時間を6時間にまで低減でき、これは移植栽培に比べて4割程度の作業時間短縮が可能。また、苗作り、苗移植などの労働強度の高い作業を省略できることは、数字に現われない大きな省力効果といえる。 作業時期の分散・・・整地のために行う冬季代掻きや浅耕鎮圧を12月~3月、場合によっては4月や5月に行うことが可能であり、また播種期間も2月~5月上旬と長期間の作業適期がある。他の作業との競合を減らし、また播種に適した天候を選択しやすい。 ○栽培方法を作り出した動機 経営の拡大と安定化・・・本直播栽培方法によって得られるメリットは、 「作業時期が分散されることによってコシヒカリの作付け面積が拡大出来る」「播種作業速度が1.5m/秒と速く、高能率な作業が出来る」「入水後も田面が固いためほ場内の管理作業が楽である」「移植並みの収量と安定性がある」「育苗や苗の移動、田植えへの苗継ぎなどの煩わしい作業から解放される」「播種機の共同利用での導入が可能である」 など、単に省力化を進めるのみならず、労働強度の減少、低コスト化など、経営の拡大と安定を推し進める要素がこの栽培方法には見出せる。 ○功績 栽培技術の安定 人に優しい技術・・・前述したように、この技術は安城市の農家経営の拡大・安定化に貢献しているばかりか、福島・栃木・静岡・三重・滋賀などの県外においても大規模経営を行う農家に導入されてきている。 また、今まで行われていた一般的な省力化技術と一線を画すメリットは「人に優しい」ということである。「いちばんこの技術で喜んでいるのは(苗運び、箱並べなどの作業が少なくなったので)うちのお袋や嫁さんだ」という農家の発言が象徴するように、定性的な表現であるが「人に優しい」技術であることがわかる。 また、深水・無落水栽培がスタンダードになっており、水資源の節約や環境保全に有効である「環境に優しい」技術という側面もある。(除草剤の使用が前提になっている点は、「環境に優しくない」が、慣行農法と比較すると無落水栽培を行っている点でより環境負荷が少ないと言える。) ○課題・反論 ①コスト削減を換金化する仕組みがない・・・不耕起V溝直播栽培にかかるコストと、稚苗移植栽培とにかかるコストを比較すると、前者では労働費が移植に比べて10aあたり6000円ほど削減されるものの、資材費(農薬費、種苗費など)がやや多く必要になることから、実質生産コストは10%低減されるに止まっている。また、その10%の内訳は、ほとんどが農家の「儲け」部分である労働費であるため、実質的な低コスト効果は非常に小さいものとなっている。 ②高額な播種機・・・本直播導入の意向を持つ全ての農家が播種機を購入することは経済性から困難であり、また播種機の能率を考えてもその必要はない。そのため、地域あるいは農協を中心とした機械の共同利用や作業受委託の仕組みを作り上げて、本直播の導入を希望する農家が円滑に取り組める体制の構築が急務であると考える。 ③安価な除草剤の開発・・・作期に最低でも3回除草剤を撒く必要があるため、農薬費が高くつく。そのため、安価な除草剤の開発と、散布回数の少ない除草技術の確立が望まれる。 |
Re: 不耕起栽培の方法とその実践ー農家の動機形成の観点からー
【返信元】 不耕起栽培の方法とその実践ー農家の動機形成の観点からー
2009年02月15日 20:59
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(2)岩澤信夫の「冬期湛水・不耕起移植栽培」
○概要 千葉県の岩澤信夫は、過去の冷害による深刻な被害を目の当たりにして、稲作の冷害対策技術に取り組むことになる。その後成苗、不耕起などの技術が冷害対策となることを1993年の冷害を乗り越えたことから確信その後「日本不耕起栽培普及会」を設立、その技術の普及に努めている。 また、不耕起移植栽培を冬期湛水と組み合わせることで新しく生物資源型農業を提唱、環境保護の観点からも田んぼの重要性を説いている。 ○年間の主な作業流れ 稲刈り後・・・冬期湛水 冬・・・自家採種 早春・・・浸種 3月~・・・催芽、播種、発芽 4月中旬・・・低温育苗 5月・・・くず大豆散布、田植え、徐々に深水管理、(必要であれば)手除草 8月・・・深水続行(必要な際は短期の中干し) 8月下旬~・・・稲刈り ○特徴 生物資源型農業・・・生物資源を使用することで、無農薬・無化学肥料栽培を確立した。ここでいう「生物資源型農業」とは、「田んぼにもともと生息する生物の働きを資源と捉え、その働きによって行う農業」と定義される。田んぼに棲む生き物たちの存在や生活の結果として、イネが健康に育っている状態を作り出す。そのための手段として、不耕起、冬期湛水、成苗植えを組み合わせている。 ○栽培方法を作り出した動機 冷害の克服、環境に調和した農法の模索・・・岩澤は1980年に深刻な冷害を体験し、このときに東北地方の農家で成苗を作っている農家が冷害の中で米を収穫しているのを発見、成苗作りにとりかかる。 また、補植用の苗からは「不耕起」のヒントを得、耕さなくても稲は育ち、加えて株が開帳型になり短棹で収量が多い上、登熟の度合がよかったため、不耕起栽培を冷害対策に導入した。 その後、不耕起移植栽培での除草を如何に無農薬で達成するか、という課題を冬期湛水で解決、イトミミズの糞による除草効果、初期成育の改善効果を明らかにした。 ○栽培方法を作り出した動機 冷害の克服、環境に調和した農法の模索・・・岩澤は1980年に深刻な冷害を体験し、このときに東北地方の農家で成苗を作っている農家が冷害の中で米を収穫しているのを発見、成苗作りにとりかかる。 また、補植用の苗からは「不耕起」のヒントを得、耕さなくても稲は育ち、加えて株が開帳型になり短棹で収量が多い上、登熟の度合がよかったため、不耕起栽培を冷害対策に導入した。 その後、不耕起移植栽培での除草を如何に無農薬で達成するか、という課題を冬期湛水で解決、イトミミズの糞による除草効果、初期成育の改善効果を明らかにした。 ○功績 新しい生物資源型農業、生業としての無農薬・無化学肥料栽培の確立・・・岩澤は、無農薬・無化学肥料栽培を生物の力を借りて完成させている。しかも、不耕起栽培という「省労力・省エネルギー」を達成する方法と組み合わせ、「手間がかかる」というイメージの強い有機栽培とは一線を画した新しい栽培方法を確立した。 「有機栽培では収量が落ちるのではないか」という不安は、この農法には当てはまらない。岩澤自身はこの田んぼで10年以上も平均して反収10俵ほどを上げ、また他の不耕起栽培普及会の認定会員でも平均して反収8~9俵ほど収穫している。 ○課題・反論 困難な苗作り コスト高 認知度の低さ・・・成苗作りの実際の様子を知り、また詳しいマニュアルを手にいれるには普及会の会員になるしかない。これまで農協から苗を手に入れていた農家が、苗作りを一から始めるには直列撒きの播種機や育苗施設が必要となり、大きな初動コストがかかる。特に、必ず必要となる不耕起用田植え機は、現在ISEKI農機から販売されているが大体200万円~250万円と高価な農機具となっている。 また、大面積を経営している農家にとって、自家採種に始まり全ての苗作りを自身で行うのはよほど設備が整っている農家でないと実現することは難しい。苗の栽培期間が通常よりも伸びるこの方法では、春先の苗作りの作業に忙殺されてしまうだろう。 また、不耕起栽培を始めると、その農法の特異さから、親や親族、隣近所から咎められ責められることがあり、精神的負担が生まれることもある。 |
Re: 不耕起栽培の方法とその実践ー農家の動機形成の観点からー
【返信元】 不耕起栽培の方法とその実践ー農家の動機形成の観点からー
2009年02月15日 20:57
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(1)福岡正信の「米麦連続不耕起直播栽培」
○概要 「不耕起」という言葉を日本で初めて提唱したのは愛媛県の福岡正信である。福岡は自然農法の四大原則として不耕起・無肥料・無農薬・無除草を挙げており、農業には原則一切手を加えなくてよいと述べており、一切人智無用の農法を提唱している。 ○年間の主な作業流れ 5月・・・麦の収穫、麦わらの振りまき、乾燥鶏糞散布 8月・・・走り水をかけるなど水管理 10月上旬・・・クローバーの種の播種 10月中旬・・・麦モミの播種 10月下旬・・・稲の収穫、稲わらの振りまき 11月中旬・・・稲の粘土団子ばら撒き、乾燥鶏糞散布 ○特徴 ・省労力・・・収穫の時間を除くと、米であれば、男性三日分の労働時間で作業が終了する。 ・多収穫・・・一反あたり15俵の収穫がある。(多収品種を使用) ○栽培方法を作り出した動機 人知・人為の否定の実証・・・福岡は「人知・人為は一切が無用である」いう思想を持ち、この思想を証明するために百姓をやってみよう、と思い自然農法を追い求めてきた。 ○功績 時代の先見性 哲学の確立・・・戦後の混乱期に、農の哲学を説きながら不耕起栽培に挑戦したこと、現代化学農法の矛盾点を喝破し、対立しながら農民としての手法を確立し実証した。また、粘土団子の技術を使い、砂漠の緑化運動に貢献したとしてアジアのノーベル賞とも言われるフィリピンのマグサイサイ賞(社会貢献部門)とインドの最高名誉賞を1988年に受賞している。 ○課題・反論 農法の不安定さ 経営的視点の欠如・・・自然農法といえ、実際には大量の鶏糞を投与するし、またクローバーを水を投入して腐らせる際に大量に温室効果ガスが発生してしまう。(当時は温暖化論が論じられることがなかった) 福岡の評価は、自然農法や不耕起という言葉を提唱し、また砂漠の緑化運動などに貢献したことであり、生業としての農業技術を確立したことではない。 |
Re: 不耕起栽培の方法とその実践ー農家の動機形成の観点からー
【返信元】 不耕起栽培の方法とその実践ー農家の動機形成の観点からー
2009年02月15日 20:57
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1、不耕起栽培とは
○不耕起栽培とは 大地を耕すことなく作物を栽培する技術のことを言う。 一口に不耕起栽培と言っても、その言葉の意味する農法技術は様々である。1章では不耕起栽培という言葉があてはまる農法について整理し、不耕起栽培について全体を俯瞰することを目的とする。 本論文では、不耕起栽培の中でも特に稲作に関する農法のみを取り上げる。 ○不耕起栽培の最大の特徴 稲作の慣行農法で必要な耕起作業としては秋起し・冬起し・春起し・荒代掻き・本代掻きといったトラクターを使用した作業が必要になる。しかし、不耕起栽培ではこれらの耕起作業を全て、あるいは一部を省略して稲を栽培する。 ○不耕起栽培の田んぼの特徴 耕さないために田んぼの表層の土は硬く、手で苗を植えることは難しい。移植栽培では田植え機の植え付け爪の前に、土に切り溝を作るためのグラインダがついた専用の田植え機を使用する。直播栽培でも、そのまま籾種を撒くと雀などに食べられてしまうため、粘土団子の中に籾を隠す方法や、溝をつけてそこに籾を撒く方法などがとられる。 ○紹介する不耕起栽培 (1)福岡正信の「米麦連続不耕起直播栽培」 (2)岩澤信夫の「冬期湛水・不耕起移植栽培」 (3)愛知式不耕起V溝直播栽培 |
Re: 不耕起栽培の方法とその実践ー農家の動機形成の観点からー
【返信元】 不耕起栽培の方法とその実践ー農家の動機形成の観点からー
2009年02月15日 20:56
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0、問題意識と課題
問題意識1 ○先進国の農業は、化石燃料に依存している。 =工業型農業が主流となっている。 =持続可能な農業ではない。 ○少しでも化石燃料の使用を減らすには? →注目したのが「不耕起栽培」。 不耕起栽培とは ○畑や田んぼを耕すことなく、作物の植え付けを行う農法。通常必要な耕起作業を省略することが出来るため、省労力、省エネルギーの技術である。 ○現在行われている不耕起栽培 「冬期湛水・不耕起移植栽培」 「愛知式不耕起V溝直播栽培」の2つの異なる不耕起栽培がマニュアル化され、農家によって行われている。 問題意識2 ○農家は、「不耕起栽培」について、積極的になることが出来ない。 →「耕す」という行為は農業を行う上で大前提であるので、「不耕起栽培」は農家にとって取り組みにくい農法である。 →「不耕起栽培」が、「特別な農法」として扱われ、全体に普及しない恐れがある。 課題 ○「不耕起栽培」について体系的な整理を行い、それぞれの農法の特徴を整理する。 ○冬期湛水・不耕起移植栽培と愛知式不耕起V溝直播栽培という2つの「不耕起栽培」が主流となっている現状、それぞれの農法に取り組む農家の特徴を明らかにし、またそれぞれの農法に取り組む農家にとって何が強い動機形成の要因となっているのか明らかにする。 |
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