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不耕起農業ゼミ/SRI農法研究の「今年を振り返って」
「今年を振り返って」の書込一覧です。
今年を振り返って
【閲覧数】1,114
2009年12月21日 02:35
久しぶりにコミュを開きました。
手一杯だったフォーラムの中で
タイラーさんの提案でこのゼミと
農業の分科会を開催する運びになったこと
読み返してみて、やはりやって良かったと思います。
貴重なご意見となべさんの卒論の一部の記録は宝物だと。
バタバタ状態であったものの
私自身がもっと記録が出来たらよかったと反省しきりですが
ご協力いただきました皆様には今更ながら心より感謝いたします。
ここ最近
全く報告をしておりませんでしたので少しお話させて頂きます。
先々月、
豊田市で岩澤信夫氏の講演会に参加しました。
改めての話や気になることなど勉強になりました。
中でもSRI農法の話が出てきたときには興味深く聞いておりました。
以前、田んぼアートの圃場で他の苗と少し離れたところに
大きな株があったのでこれも古代米の一種かと思っておりましたが、
時々通常の田んぼでも一株離れて大きなものがあることを思い出し
なんとなく気に掛けておりました。
そのうちマダガスカルのSRI農法を知りました。
とは言うものの実行するほど何かメリットがあるかどうかが分からず
そのままにしておりましたが

「水を使わない農法なので
ジャンボタニシの発生している田では有効ではないか」

という岩澤氏の話から
少しの面積を使用して試験的にやってみてはどうかと現在相談しております。
ただ、インドネシア、マダガスカルで成功している事例であって
日本ではまだどうなるのか実証されていない部分でもあります。
新城で一軒の農家が行なっているので
機会があれば再度出かけてみようかとも思っております。
また
この講演の後日
東京で開催されたアグリビジネス創出フェアに2日間参加し、
消費者さんとの関わりのある農業、
農業に参入しようとしている企業、
産学連携、環境、商社、ベンチャーなど
様々な農業に関係した職種の方々がゼミを行なったり
参加出展しているところに行き興味を持って話を聞いてきました。

ここ最近疑問に思っていたこと
同じ感想を持っているところなど
ブースを巡りながら随分勉強になりました。
その中にSRI農法に取り組んでいる大学のブースもあり
話し込んでいるうちに双方が望んでいることが一致して
一緒に取り組みたいところだったのですが
聞けばあまりにも距離が離れているため断念致しました。
でも多少のご縁を頂いて
そのうちヒアリングに来て頂くこともあるのかもしれません。
そちらのHPも紹介していただきました。

最近の畑に関しては
10月の収穫野菜のブロッコリーが平日に沢山出来てしまい
日曜の作業日まで置けないので皆さんにお配りしていたところ、
お寺での月1回の祭りに出店してはどうかというお話を頂き
11月に試しに出店してみました。
売れ行きも良くお祭りの賑わいにも貢献できることから、
今後も続けてみることにしました。
少しでも会の維持費になればとも思うところです。
スタッフの中でも来月は協力していただける方も増えていきそうです。
また、出店を一番先に協力してくれたのは異業種の方で
一緒に品物を並べ野菜を売りつつ商品の宣伝、
ビラ配りもしていました。
品物は全く違いますが
農業に拘らず「人」を考えて品物を作っているところから
全く違和感なくマッチングできた感じがしました。
双方利点があって来月も一緒にする運びとなり
次回取材があるかも知れないというところに行き着き
売り手だけでなく地域のお寺のお祭り自体もPRができるのではないか、
良いものを売ることも実現できれば
売り手良し、買い手良し、世間良しの
「三方良し」になる、と、小さな出店を通して繋がっている昨今です。
さらに
当の畑では収穫したものを持ち帰って
次回に調理して持ってきて頂いたり
ご自慢の品物を差し入れして頂いたりと
年配の方、料理自慢の方々の活躍も目を引くものがあります。
そこには和みがあり 作業をする糧にもなっているように思います。
美味しい物を頂きながらそのレシピなども教えて頂いて
簡単な畑のレシピ本などもできればと。
今までもこれからも思うことは
田んぼや畑はお米や野菜を作るだけのところではなく
古来から
そこに人が集まって色々な繋がりや文化が芽生えるところだと
改めて感じております。

屋久島出身のバンドの方が田んぼのコンサートの前に
土にお酒を撒き、
地に天に諸々の自然に感謝の祈りをささげて
歌い踊り紡いでおりました。
結いの田以前の
単純に多くの人が集まって楽しんでいた頃の収穫祭でした。

今年もあと僅かとなりました。
次年度の抱負と一年間の感謝を申し上げて
このコミュの皆様に御礼を申し上げます。

来年も穏やかな気候に恵まれて実りの多い年と成りますように。
また、
このコミュも使うことがあれば
農業の楽しみも増えるのかもしれません。




書き込み数は2件です。
[ 日付順 ] [ 投稿者順 ]
Re: 今年を振り返って
【返信元】 今年を振り返って
2009年12月23日 19:58
あきこさん

貴重なコメントありがとうございます。
フォーラムでは
ただ、いろいろなものを抱えて右往左往しただけではなく
無理を押してもこのように残ったものがあったことは
とても良かったのだと思っています。
最近私は畑やハウスで仕事をしております。
皆さんが手がけてくださった畑の作物を少しでも生かそうと思い
動いているうちにいくつか繋がってきました。
知り合いに配るだけではなく
教会のバザーで売って寄付もしました。
でも
費用はかかるので会の維持費に少しでも回せないかと。
布袋さんで繋がりました。
ありがたいことだと思います。

SRI農法は昨年から気になっておりましたが、
ネットで検索する程度。
先日やっとお話できる方とお会いできて喜んでいたところです。
農家の立場としては紡ぐだけではなく
農法や収穫量、技術も伴って
色々企画する醍醐味もあるのだという事、と、
先日収穫祭でお話を聞かせていただいた通りだと私も思います。
農学部の学生さんとの協働作業も欲しいところですが
なかなか近くでは見つかりません。
東京の大学では遠すぎて・・・
今年は少しの面積で試しに取り掛かろうかと思っております。
水があまりいらない栽培法で
ジャンボタニシが本当に乳苗を食べないのか疑問ですので
大きな面積はその結果で来年やってみたらどうかと。
全ての面積をSRI農法にするのは到底無理な話ですが
一度ダメもとで京都の気候でやってみたいと思います。

響きあい 生かしあう事に感謝しつつ
ご指導宜しくお願い致します。




Re: 今年を振り返って
【返信元】 今年を振り返って
2009年12月22日 21:50
ハルジオンさん

お久しぶりです。
コミュに書き込みをありがとうございます。

>タイラーさんの提案でこのゼミと
>農業の分科会を開催する運びになったこと
>読み返してみて、やはりやって良かったと思います。

私もよかったと思います。
地域SNSフォーラム報告の写真集に分科会の写真をアップしております。
それを見ると分科会でのやりとりが目に浮かび懐かしく思い出されます。

>豊田市で岩澤信夫氏の講演会に参加しました。
>改めての話や気になることなど勉強になりました。

岩澤先生にお会いになりましたか。
機会があれば私も久しぶりにお目にかかりたいと思っています。

>中でもSRI農法の話が出てきたときには興味深く聞いておりました。
  
SRI農法は私も大いに興味があります。
SRIは、マダガスカル在住のイエズス会の神父さんが発明した農法です。
この神父さんはマダガスカルの農民のためにその生涯を捧げた人でした。

SRI農法(System of Rice Intensification)とは
6つの原則が中核になっています。

1.若い苗を使う
2.田植え時に苗の根へのダメージを避ける
3.田植え時に苗の間隔を空ける
4.水田の土を湿らせておくが、湛水させない
5.土壌に空気をもたらす
6.土壌有機物を増やす
項目1~3は稲の成長を促進させるための項目で、
項目4~6は稲の根と土壌の生物性を改善するための項目です。

SRI農法はコメ高収量システムあるいは稲集約栽培と訳されている例があるようです。

カトマンズ・バレーでの反収は以前は500キロだったのが、今はSRI農法により1000キロ以上の収量を上げているそうです。
肥料は少なく、おまけに普通の田んぼでは、反当たり5キロの籾がいるのに、SRI農法では1キロ以下しか使いません。
播種後2週間目の苗で田植えを行ないます。田んぼには水は張らず、通常の2倍の間隔で植えて十分な広さをとって粗植します。稲が持っている力を十分発揮させて収量を倍増させるのです。

 水田湛水は雑草防除に役立ちます。水を使わないSRI圃場では収穫までに何度も除草が必要となります。でも、収益はこの手間を上回るものがあります。

 ひとつの種子から80以上分けつした稲穂が育ちます。
従来のやり方では、ひとつの場所に3本か4本の苗を一緒に植えます。それでは一粒の籾からせいぜい10程度しか分けつしません。

世界の人々の半分以上はお米を食べています。今後需要はさらに高まると予想されています。だが、その収量は頭打ちとなっており、収量改善の解決策は見えません。これまでの常識をはるかに越えた根本的な農業改革が必要で、SRI農法を広めることは収量の改善につながるのではと思います。
山形大学がSRI農法の研究に着手していますね。

SRI農法について機会があればゆっくりお話したいですね。

>農業に拘らず「人」を考えて品物を作っているところから
>全く違和感なくマッチングできた感じがしました。

「人」を中心に据えた製品作りは「品質」を第1とします。
おしゃるとおり、品質のいい新鮮な農産物ができて売ることができたら
まさに売り手良し、買い手良し、世間良しの「三方良し」になりますね。

次回1月8日は金曜日ですね。
近くですので、行けたら昼休みの休憩時間にでも行きたいと思います。

結の畑に行きたいのですがなかなか行けません。
勤務しいる方が平日は来られないので日曜日の午前中に教室に来ておられます。

>年配の方、料理自慢の方々の活躍も目を引くものがあります。
>そこには和みがあり 作業をする糧にもなっているように思います。
>美味しい物を頂きながらそのレシピなども教えて頂いて
>簡単な畑のレシピ本などもできればと。

まさにその名のとおり、「結の畑」ですね。
時間さえ都合付けば参加させていただきたいのですが。
我が家の屋上の畑も作業できる時間が今はとれない状況です。

事業を完全にリタイアする時が来たら、どっぷりと畑に浸かりたいと
思っています。

>田んぼや畑はお米や野菜を作るだけのところではなく
>古来からそこに人が集まって色々な繋がりや文化が芽生えるところだと
>改めて感じております。

その通りですね。同じ目的のもとに同じ場所で心をつないで汗をかくこと、
素晴らしいことだと思います。

響きあう心、生かしあう命です。

専業農家の女性からお話を聞ける機会は少ないのですが、
ハルジオンさんからこのようにしてお話を読ませていただけることを嬉しく思います。

                    from あきこ