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こんな本読んだかい、こんな映画見たかいの「硫黄島からの手紙」
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硫黄島からの手紙
【閲覧数】971
2007年01月03日 01:37
これはクリントイーストウッドが撮った映画だということを
映画を観た後に思いだして、
何とすごい人だと思いました。

よほどしっかりと取材をして
よほど腰を落ち着けて
撮ったのではないかと思います。

これほど日本人がしっかり描けているなんて。

本当に重い映画ですが
一度はみるべき映画ではないのかなあ。
今の日本人にこんな映画の撮れる人がいないような
気がします。

書き込み数は1件です。
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Re: 硫黄島からの手紙
【返信元】 硫黄島からの手紙
2007年01月06日 08:19
評価:☆☆☆☆☆
感想:同盟国からの手紙

 今までにない、「等身大の第2次政界大戦」を記録したような映画です。

 軍隊の将官は、戦後の軍事裁判に備えて「弾丸何発発射、何名死亡…」といった記録を毎日残します。
 上官が戦死した場合は、序列に従い次席のものが、この記録を引き継ぎます。

 栗林中将の事跡は小学校の時に小説で読んでいたので比較的冷静に観れました。真っ当な将官が、犬死にの覚悟で敢闘し犬死にした悲しいお話しです。
 「我、常に諸子の先頭にあり。」は犬死にを命じられた大臣相当職にある人の悲しい叫びでしょう。

 同じ時刻、京大宇治キャンパスでは湯川秀樹が原子力爆弾の研究に励み、戦後中性子爆弾の開発理論でノーベル賞をとりました。
 若くして犬死にしていった兵卒になりたくないので、大学時代に第3次世界大戦に備え、徴兵されない年齢(36歳)まで生き延びる戦略を練っていたのを併せて思い出しました。

 欧米の軍事学者の間では、ルーズベルト大統領の陰謀に載らず、山本連合艦隊司令長官がワシントンを開戦当初奇襲攻撃していれば短期講話も可能だったという戦術論の過ちを指摘する声が多く、陸軍性悪論の太平洋戦争史観に飽き足らない諸子にもお勧めの傑作です。