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「閉鎖」まちかどリポーターの「側溝で生きるベゴニア」
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側溝で生きるベゴニア
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2007年01月15日 19:56
とうてい育つとは思えない側溝で、ベゴニアが育ち、株が増えている。

 一昨年秋に溝掃除をしていて溝底にベコニアの小さな株を見つけた。プランターで栽培していたベゴニアの葉が落ちて、その葉が「葉挿し」をした状態になり、根付いたものなのだろう。雨水に混ざり流れてきたほんのわずかな砂泥土に小さな根を張って、みずみずしい葉をつけていた。あえてそのまわりの汚泥はとらずにそっとしておいた。

 冬の寒さにも負けず生き続けたベゴニアは昨年春、小さなピンク色の花をつけた。そして夏にかけて次々と花を咲かせながら小さな株は増え続け、側溝の幅50センチに広がり、秋に再び開花。今では草丈は溝の深さの35cmになり、横幅は90cmまで株が広がっている。

一切手をかけていないのに、どうしてこのように生育できているのだろうか。
 
 このベゴニアは最適培養土には程遠いにしても、雨水が側溝を流れるときに落ち葉や土を運び、溝底で分解してベゴニアが最低限生育できる土に変化しているのだろう。また、ベゴニアの夏越しで重要なことは、湿度変化の少ない所の方が向いていると言う事。側溝は地上部よりも湿度があり、変化が少なくまた、溝蓋が遮光の役目を果たして、地上部よりも低光線でであることから、夏バテしても生き続けられたものと考えられる。

 空っ風の影響を受けない側溝でも冬は適温(日中25℃、夜間16℃)よりはるかに温度は下がる。それなのに耐えに耐えて生き続けている。この忍耐力と生命力には驚かされる。きっと内に秘められた力を持っているに違いない。
 
 植物という生命の不思議な力が、人の気持ちを前向きにし、あすの花の姿が見たいという、生きる元気を応援してくれる。

 また、雨水が流れるときに落ち葉や土はベゴニアで止まり、きれいな水だけが下流に流れる。

 ベゴニアが生きることで炭酸同化作用が行はれ、二酸化炭素を吸収して酸素を放出する。こんな小さなところでも環境浄化に役立ってくれている。
 
 側溝は本来は定期的に溝さらえをして水の通りをよくするのだが、ここでは水の通りの妨げにはなっていないのでこのまま置いておこう。頑張っているベゴニアがいつまでも生き続けて元気をくれるように見守りたい。

  2007年1月1日撮影 側溝で生きるベゴニア

   

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