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清閑な御寺に居ます観音像は麗しく ~田辺に十一面観音像を尋ねて~
【閲覧数】507
2008年01月05日 23:18
おつるさん
宇治市内から京奈和バイパスを南下、田辺西インターチェンジで下りると程なく京田辺市役所前に出ます。同志社田辺校を右手に見ながら続いて府道生駒・井手線を西へ少し走ると、めざす観音寺に到着です。裏手を森に囲まれた静かな古寺です。
この地は、石碑に見られるように、二月堂竹送り復活の地としても知られており、御寺の第一世の実忠和尚が奈良のお水取りを初められたそうです。お寺の本堂への階段には、やがて奈良東大寺二月堂でのお水取りに使われる大松明用の根付き真竹がしっかりと結わえられ、献上の日を待っていました。
赤い柿の実に彩られた本堂に詣でると、ご住職が「お香をどうぞ」とすすめてくださり、真言宗のお経が響くなか、清々しい参拝をしました。
中央奥に仕切られた仏像安置の間の幕が開かれると、なんと金色の間にすっくと立たれた十一面観音菩薩像との対面です。あまりのまばゆさに一瞬目を閉じ、深く息を吸ってから拝しました。頭上に十一面の観音をいただいたお姿は気高く麗しく、魅せられました。
ご住職の説明によれば、この観世音菩薩は天平十六年にここ普賢教法寺に安置されたもので、木彫りの上に漆を塗り重ねて麗容を保っています。身の丈173センチで等身大に出来ています。国宝に指定された観音像で、「四種功徳、十種勝利」の優れたご利益があるとのことでした。
観音寺を辞して、同じ府道沿いにある壽寶寺を尋ねました。
こちらも真言宗の御寺で、ご本尊は国の重要文化財に指定された十一面千手千眼観世音菩薩像です。境内には「鶴沢の 池の夕映えに立ち給う 千手千眼の仏静けし」の歌碑が立ち、いまは住宅街ながら、その昔はこのあたりに池があったことを偲ばせる御寺の佇まいです。「山本駅旧跡」とか「奈良街道」の石碑も歴史を物語っています。
文武天皇慶雲元年の創建という寺の歴史に圧倒されながらの拝観です。
ご住職の父君のご案内で、観音立像にお目にかかりました。
本堂から離れた別棟に御堂があり、そこに平安時代の作とされる十一面千手千眼観音立像が厳かに安置されていました。持物の手が40本、合掌の手が2本、この42本の手を除いて千手をもたれるという説明を受けて、しげしげと拝した重厚な造りの観音像でした。しかもその手には1千の眼が印されているのです。これほどの雄姿を拝すれば、この観音さまがすべての人々の苦しみをその目で見つめ、その手で救おうとするお姿であることが頷けます。
ご説明によれば、この観音像は丈が181センチ、1本のカヤの木で造られており、唇の朱を除けば白木そのままで、年月がこのような渋みのある色と艶を加えたそうです。大阪の葛井寺、奈良の唐招提寺と共に三大名作とされています。
今ひとつの驚きは、この観音像の二つのお顔を拝したことです。照明の元で拝するお顔は、目を見開き口を開けてきっぱりと見据えるお顔つきです。ところが照明が落とされ頭上の薄明かりの元では、なんと半眼で口元にはやさしい笑みが浮かんだのでした。いにしえの仏師は仏の魂までも彫り込んだのでしょうか。暫くはそのお姿に引き込まれ、正座したままただ見つめていました。
二ヶ所の御寺に詣で、麗しい観音像に魅せられ、その無限の慈愛の眼差しであまねくこの世の平和をお守りくださいと念じながら、注がれる慈悲を拝受いたしました。
(2008年1月5日 初詣の記)
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