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2023年10月21日(土) 

 

>「中国とは付き合いきれない」傾向が強まる時代に、「中華」をどう考えるか   >© ニューズウィーク日本版   >Rawpixel-iStock  

><国際秩序を再編成しようとする現代の中国を考えるには、私たち周辺国の視点も欠かせない>   

>論壇誌『アステイオン』98号の特集「」をテーマに行われた、阿南友亮・東北大学教授、野嶋剛・大東文化大学教授、森万佑子・東京女子大学准教授とアステイオン編集委員の岡本隆司・京都府立大学教授による座談会より。   

>◇ ◇ ◇   

>「中華」という概念  

>岡本 中国に住む中国の人たちと、日本列島から海を隔てて中国を見る日本人は、同じ目線では世界を見ることはできません。   

>そこで『アステイオン』98号では、「中華の拡散、中華の深化──「中国の夢」の歴史的展望」という特集を組みました。   

>朝鮮半島、対馬、琉球、台湾、香港、チベット、新疆、ベトナムなど、日本同様に違う立場にある国の中国を見る目、そして中国を考えるスタンスを問い直そうと専門家の方々にご寄稿いただきました。   

>まずは中国近代政治史がご専門の阿南先生に、読者として本特集についてのご感想をうかがえますでしょうか。   

>阿南 現在、日本が直面している対中問題は喫緊の問題だと意識されがちです。   

>しかし、実は起源が相当古く、前近代からの延長線上にあります。   

>その歴史的プロセスをおさえたうえで対処方法を考えるために、今回の特集は意義深いと考えます。   

>習近平は「中華民族の偉大な復興を達成するという夢に向かって進んでいく」と発言しています。   

>「発展」ではなく「復興」。   

 

そうですね。中華は過去の栄光ですね。    

 

>過去への回帰と歴史が繰り返されています。   

>習政権の対外姿勢は、岡本先生がご著書で書かれた清朝の乾隆帝期のものと似ていますね。   

>周囲の国々をあたかも下位に位置する朝貢国のように扱っているようにみえます。   

 

中国は中原 (ちゅうげん) に鹿を逐 (お) う伝統的な覇者の国である。だから、覇者の物語 '三国志' は、中国人の愛読書となっている。覇者は周辺諸国に覇権を打ち立てようとして傍若無人のふるまいをし、多大な迷惑をかけている。これは皇帝の時代も国家主席の時代も漢民族のメンタリティが同じであるから変わらない。漢民族は、自分たちの考えを示すために漢字を作った。しかし、彼らは外国人の考えを示すための漢字は作らなかった。だから、外国人に対して自己の内容を発信はできるが、外国人からの内容を受信することは難しい。独断専行に陥りやすい。印欧語族のインド哲学を経文 (漢文) に表すことが至難の業であることがわかる。経文など漢文の書物をいくら読んでも外国人の考えは出てこない。だから、中華思想を堅持し自己中心的にならざるを得ない。周辺諸国を中国化することに専心してやまない。中国人が外国人の影響を受けて発想の転換 (paradigm shift) をすることは期待薄である。

・・・・・

中華 (ちゅうか)  [外国との交渉が少なかった時代に] 自国を、世界の中心にある、一番優れた国とみなしたこと。[狭義では、漢民族のそれを指し、またその呼称としても用いられる]    東夷 (とうい)  [東方の野蛮人の意] 昔、中国から見た東方諸国の称。[広義では朝鮮・沖縄を含み、狭義では日本を指した]     南蛮 (なんばん)  [南方の野蛮人の意] 昔、中国で、インドシナなど南海地方の諸民族の称。 西戎 (せいじゅう)  [西方の野蛮人の意] 昔、中国で、チベット族やトルコ族など西方の異民族の称。北狄 (ほくてき)  [北方の野蛮人の意] 昔、中国で、匈奴 (きょうど)・韃靼 (だったん) などの遊牧民族の称。  

 

>岡本 ご指摘のとおりで、その乾隆帝的な振る舞いやスタンスがまさに「中華」的です。   

>阿南 北京は「中華」という概念で中国国内だけでなく、国際秩序を再編成しようとしています。   

>しかし、その理想とされる乾隆帝期に戻るというイメージは、独り善がりで終わる可能性があります。   

>現実には「求心力」ではなく、「遠心力」が働いています。   

>韓国だけでなく、ベトナム、ウイグル、チベット、香港、台湾も、北京の掲げるメッセージに引きつけられていない実態が、今回の特集から浮かび上がってきます。   

>この「中国とは付き合いきれない」という傾向は、民主主義諸国だけではなく、そうではない国も含めた周辺地域でも強まっていくと予想されます。   

 

漢民族の国は焚書坑儒の国ですからね。  

 

>そのことを本特集は示唆しています。   

>韓国とベトナムにおける「中華」   

>岡本 中華をどう考えるかには、大きく2つあります。   

>1つは中華に影響を受けながら、独自の路線を歩むケースです。   

>その最たる例は日本です。   

>ラーメンや中華料理を食べながらも、中華をほとんど誰も意識していない。   

>しかし、中国に反感を持って罵るという今の日本人のスタンスです。   

>他方、中華をこそぎ落としつつも苦しむ世界もあります。   

>その点を踏まえて、特集タイトルの中に「拡散」を入れました。   

>野嶋剛先生には今回台湾についてご寄稿いただきましたが、特集を振り返ってみていかがでしょうか。   

>野嶋 今回の特集を読んでみると、どの国も共通して、拡散された中華をそれぞれが受け入れ、さらにそれを深化させている。   

>各国の国内や地域の事情に従って相対化し、内在化させていくプロセスが見えました。   

>私は特に森万佑子先生のと牧野元紀先生のを印象深く読ませていただきました。   

>台湾や日本から見ると、韓国は習近平政権への距離がどんどん近づいているように見えます。   

>しかし、そうではないらしいということが森先生の論考から分かりました。   

>森 習近平政権が成立してから韓国人の中国に対するイメージは下降の一途をたどっています。   

>2013年に51%だった韓国人の習近平への好感度は、2021年には8%になっています。   

>(出典:Gallup Korea第472号、2021年11月)   

>特に韓国の20代・30代は中国に対して強いアレルギーがあります。   

>今年4月の調査では、20代・30代の91%が「中国に対して好感を持たない」と回答しました。   

>これは北朝鮮に対する非好感度(88%)よりも高いものです。   

>(出典:社団法人「正しい言論市民行動」、2030社会意識調査、2023年4月)   

>今の若い世代は、生まれたときには既にKポップやKカルチャーが世界に進出していました。   

>そのため先進国の一角として、韓国は普遍的価値の追求において、つまり人権問題や公平・公正の問題、民主主義の問題で、中国に対して優位に立っているという感覚があります。   

 

そうですね。韓国は中国より国際化していますね。外国人には中国の歌謡や映画は親しみがありませんね。       

 

>野嶋 そうなると、韓国における中華という概念の復興は難しいですね...。   

>私は今回「」というタイトルで、台湾において中華という要素が希薄化している、記号化していると説明しようとしました。   

>これは牧野先生のベトナムの論考にもあるように、中華を相対化していくプロセスだと理解することもできます。   

>実は台湾ではここ数年、ベトナムの歴史がブームになっています。   

>戦後、台湾は国民党の支配の下で、中国国家として半世紀近く中国化を展開してきました。   

>しかし今、台湾の中の「中華」という要素を削る選択を、日々苦しみながら行っています。   

>他方、ベトナムは中国から国家体制を学んだという揺るぎない事実のなかで、中国との距離感や「中華」という要素の相対化を長い歴史をかけて行ってきました。   

>その点に台湾人が関心を持っている。   

>牧野先生のご論考からはここ数年台湾で起きている、ベトナムの歴史ブームの理由がわかりました。    

>岡本 ベトナムとの共通点は面白い点ですね。   

>森先生はいかがでしょうか?   

>森 朝鮮近代の外交を考える上では、朝鮮は中華世界の中にあったので、中国との関係は切り離すことができません。   

>しかし、朝鮮は単に清朝が体現する中華にのみ従っていたのではなく、独自の中華意識も持っていました。   

>この「二元的中華」は、牧野先生のご論考だけでなく、石田徹先生が書かれた「征韓論からみる日本と『中華』」での日本史の観点とも重なる部分だと思います。   

>岡本 そういった現象が、中華の周辺地域で見られたということですね。   

>森 そのため、「中華」という概念と「独立」という概念が、いかに相反するかということを今回の特集で考えさせられました。    

(略)   

>阿南友亮(Yusuke Anami)   

>東北大学大学院法学研究科教授。   

(略)

>野嶋 剛(Tsuyoshi Nojima)   

>ジャーナリスト、大東文化大学社会学部教授。   

(略)

>森万佑子(Mayuko Mori)   

>東京女子大学現代教養学部准教授。   

(略)>  

>岡本隆司(Takashi Okamoto)   

>京都府立大学文学部教授、アステイオン編集委員。   

(略)

 

 

 

 

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