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2008年11月09日(日) 
11月4日、帰国と途中のミュンヘン空港で成田行きLHの搭乗口にいくつかの日本の新聞が置いてあったので、日本経済新聞(欧州版)を取った。席についてそれを読み、日本には言論の自由がなくなっていると愕然としました。

防衛省航空幕僚長の田母神氏の論文問題で、彼は定年延長がされなかったとある。

国家公務員も地方公務員も政治活動は禁止されている。それはその仕事柄から当然である。自分の職責に反することを行うことは無責任であり、懲罰の対象となるのは当然と考えられる。しかし、歴史的認識において政府見解と異なる趣旨の論文を私企業の論文募集に応じて出してはいけない程に自由が制限されているとは思わなかった。

歴史的認識など、人毎に大きく異なる筈だ。しかも政府の謝罪など、行った人の個人的歴史的認識とは関係なく、妥協と実利から生まれた産物であり、心の中でアカンベエと舌を出しながらやっているかどうかはは兎も角、何の裏付けもなくやられているものだと私は思っている。韓国の慰安婦問題で、当時の河野外相は軍が強制した証拠は見つからなかったが韓国の要請に応じて謝罪の意を表明したと後日語ったそうだが、村山首相の謝罪もその程度のもの。(まあ村山首相の謝罪は日本は本当に悪いことをした…と思っている人がほとんどのようだから問題は少ないかも知れない。)

論文を出すのとアジテーションのビラを撒いたり示威運動をやったりるのと、意味が全く相違する。反対意見の論文を書く位では反政府運動をやっているとは到底言えない。国会議員と公務員の違いはあるが、反対意見を主張することは野党はいつものことだ。国家公務員だろうと地方公務員だろうと、自分の意見を披瀝することは、それが行政の建前の見解と相違していても禁止はされていない筈だ。しかも田母神氏は防衛省航空幕僚長であって、過去の世界大戦への認識が彼の仕事に影響する筈もない。彼の行為は人事院規則14-7(政治的行為)第6項13が近いと思われるが、意見を述べたり、論文を投稿することだけでは政治目的があったとは言えないし、これで処罰するにはよほど巧妙な屁理屈を持ち出さない限りできないだろう。

帰国して反響を調べてみたら、ほとんどのマスコミは文民統制に反するとして非難している。彼を弁護する論調は見あたらない。しかも論文発表を非難しているのではなく、その論文の主旨が政府の建前上の見解と相違することを非難している。彼が何をやったというのか。軍服組が文民のやったことを批判する意見を述べると文民統制に違反したことになるとの理屈がどうして出てくるのか。一体日本はどうなっているのか。

結論を出す前に彼の論文とやらを読んでおこうと探したら、見つかりました。
またまた唖然とさせられました。これが論文? 

私の認識では、論文とは各種のデータや文献を、都合のいいもの悪いもの共に集めて、しかるべき根拠にもとづいて取捨選択、それらを集大成して自分の理論を構築していくものであって、後の検証に耐え得るようにデーターは信憑性のチェックができるような形で引用されるべきもの。

彼の論文とやらは都合のいいものだけを検証不能状態で引用して、自分の意見の補強に使って、何となく格好のついた論文的な形で自己主張を並べただけに過ぎない。これでは彼の主張は理解できるものの、これを読んで反対意見の人が感心して自分の考えを変えることなどあり得ない。

防衛省航空幕僚長たるものが、論文としてこんなものしか書けないのは、防衛省として恥ずかしいのではないか。政府の主張に反することよりもこの方がよほど重要。誰が防衛省航空幕僚長に任命したのだ。

私は初志を覆して彼のクビ切りに賛成します。マスコミのいう理由でクビにするなら絶対に反対しますが。

ご関心ある人は下記をご参照ください。しかし、人に騙されやすい人は読まない方がいいのかも知れません。

http://www.apa.co.jp/book_report/images/2008jyusyou…yuusyu.pdf

さて、日本は濡れ衣を着せられたかどうか。これには私は目下の所ノーコメントです。戦争中を生きた人間として(まだ子供でしたが)、死ぬまでには日本がやった一連の戦争に対する評価をやっておく義務があるとは思ってはいます。ただし自分で証拠集めに歩く力はもうありません。東京裁判で日本無罪の判決を書いたインド人のパール判事はこのことだけを何年もかけて検討したようですから、彼の判決をよく読んでから、彼に賛成するか反対するかを決めたいと思っています。

閲覧数1,680 カテゴリ日記 コメント5 投稿日時2008/11/09 23:28
公開範囲外部公開
コメント(5)
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  • 2008/11/11 08:24
    この癒着のすっぱ抜きは、日刊ゲンダイでした。
    全国紙には、ほとんど載せられていません。
    何かの力が、働いているのでしょうかねぇ?
    次項有
  • 2008/11/11 00:05
    鉛筆コッチさん
    MIYUさん
    こんな話題にも反応を戴けるとは思っていませんでした。


    そうも言えるかも知れませんね。

    防衛省から言えば、これまで評価しなかった所に重大な欠陥を持っていることがが判ったからこれ以上置いておけないとも言えるし、馬鹿な者ものを公開してしてしまって防衛省のレベルの低さがばれちゃった…も言えますね。退職金が6000万円(ベラボーな額ですな)も貰える地位に上り詰めた人ですから航空自衛隊の軍服組を統率する力かなにかに秀でた所はあったのだろうとは推測しますが。

    トッチャンさんの言われるうよな事実があるなら懲戒どころか刑事事件になる可能性があるかも知れません。

    政治家にはあまりカシコクない人が多いことはバレていますが、霞ヶ関の連中は普通はカシコイがその熱意が国よりは自分たちの組織防衛の方に向かっている…と見ている人が多かった筈なのですが…。
    次項有
  • 2008/11/10 23:51
    鉛筆コッチさん
    【とっちゃん】さん

    さすがに素早いですね。論文の賞金も300万円だそうでお返しかな。下手すると単なる懲罰問題では済まなくなりますね。

    新聞休刊日だった所為か、ほとんどのマスコミが報道していませんね。

    アパのビジネスホテルはあちこちでよく利用していたのですが。
    次項有
  • 2008/11/10 11:14
    MIYUさん
     コッチさんによれば防衛省航空幕僚長の罪は日本の防衛省のお役人はあまりカシコクないという重大国家機密をバラしちゃったということなんですね。(笑)
    次項有
  • 2008/11/10 07:41
    論文を出した企業との関係の方に問題があると思いますね。

    アパの人を自衛隊のF15に体験フライトさせてます。
    普通一般人が乗れないのですけど、あの企業との癒着?
    の疑いもありなんですわ

    F15を飛ばした費用、約300万円
    論文よりも遙かに問題だったと思いますけどね。
    次項有
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