セミナー2日目は、会場を大ホールに移しての、実地研修でした。
残響時間の測定。
大ホールは、オペラハウス形式のホールで、残響1.4秒の数値。
海外の、特にイタリアのオペラハウスは、残響より、明瞭度重視の傾向があり、それに近づけたようです。
その後、「ストレートプレイ芝居の声」、「弦楽四重奏」の実演を音のサンプルとして、
素舞台、木製の仮設反響板(パネルを繋いだもの)、アクリル製仮設反響板、金屏風の4パターンの効果を、体感した。
客席で聞く限り、何も無い状態より、どれも効果があった。
芝居の演技者は、何も無い状態を好み、クラッシックの演奏者は、反射板がある方が、演奏しやすいという、実験結果だった。
私の常小屋、宇治市文化センターの小ホールは、天反、正反のみで、側反がない。
予算が許せは、仮設で、パネルを立てるのも、効果的だと感じた。
午後からは、場所を、コンサートホールに移し、豊かな残響の中で、PAでの明瞭度を上げる
という、実験を行った。
午前中の弦の演奏に、PAされた朗読をかぶせる。
いろいろ、スピーカーを変えておこなった。
角度の狭い、ラインアレイ型の、スピーカーで、音量を上げれば、スピーカーの向いている方は、明瞭度があがるが、場の雰囲気、クラッシクの演奏のよさが失われる結果となった。
結局、既存の天井スピーカーに、ラムサA200を足した、現状のシステムが、適しているように思った。
最後は、コンサートホールにおける、照明のノイズについての実演。
いつも耳にする、調光ノイズ「ブオーン」という音、ムービングのファン、駆動音。
響きのあるコンサートホールでは、どれも、いつにも増して耳障りだ。
照明器具メーカーの努力で開発された、ノイズレスの機器が、紹介された。
予算さえあれば、
とても有効だと思った。
2日間にわたり、セミナーに参加させていただいた。
いずれも、非日常な贅沢で、有意義な時間が過ごせた。
安全の問題、会場及び器具。
普段の、市民会館の環境、運営に、いかにすり合わせて、生かしていくか。
大きな、ギャップと課題が積み上げられていた。