少なくとも、仏教と葬式・霊魂不滅は関係有りません。
宗祖は言いました。「それがし閉眼せしのちは、賀茂川に投じて
魚の餌とすべし」
私は仏教は哲学であると、思っております。
異義を唱える方、お寺さんも有るのを覚悟の上で
申し上げます。
最低でも、信心と葬式は無関係です。
私は死後の世界の存在を信じてはおらず、身体が焼却されて脳も神経も存在しない状態で、個人の喜びや苦痛、記憶などが存在するとは思えません。臨死体験についての大きな実験を企画した人がいたので、私は関心を持っていましたが、その後の報告は見あたらず、研究費が集まらなかったのだろうと諦めています。 宗教の存在はいいことと思っています。人生への指針や現世での平常心を与えてくれることで存在価値はあると思うし、自分で自分を律することの難しい人は宗教がその機能を果たしてくれるでしょう。その中で死後の世界を引き出すことは問題ないと私は思っています。それに対して私は関心なしです。 このような私でも父母のお葬式はやりましたし、何ステップかの法事はやっています。これは死者へのお弔いと云うよりは、残った者の心の平静の為です。 しかし、そのコストは高いですね。 ある本の広告によれば 日本の葬式費用は231万円。英国12万円、韓国37万円、米国44万円だそうです。金額が高さと死者への弔い心の高さ、死者とのお別れをつらく思う気持ちの高さとの間に相関はあるとは思えません。 (この231万円は日本消費者協会の調査によるものであり、真実ではない…との批判もあるようですが、30何年か前の父の葬儀では抑えてもその位は掛かったように記憶します。葬儀屋への支払い以外に戒名代、お持てなし用飲食費用、僧侶へのお布施、納骨なども大変でした。お位牌も必要だし…。) お葬式以外にも初七日に始まり、三十三回忌まで15回の法要があり、丁寧な場合は百回忌までするのだそうです。最近は100歳を越える人が増えて来ましたが、お葬式の時にすでにある程度記憶力を備えていて、100年後にも死者を覚えている人が実在することはめったにないでしょうね。 先日義父がなくなった娘の嫁ぎ先では49日まで毎週お坊さんがお祈りに来るようです。大変です。 もっとも個人の場合と、社葬・国葬などでは比較にはならないでしょうが。 遺族の心の問題でしょうから合理化せよ…と云う訳にはいきませんが、なるべくならそれほどコストの掛からない方法が一般的になってほしいものです。 自分の場合どうするかそろそろ考えて置かねば…と思っています。近くにいる子供や孫だけで済ませ、後日親戚・知人・御近所に知らせることにしようかしら。死後に配って貰う、これまでのご厚意に対する謝辞を考えておきたい。北海道にいる末っ子はどうするか。事前相談が要りますね。 そろそろ外出が億劫になって来ている遠方の弟や妹とはどうするか、連絡して参加し合うかどうか、相談して決めておかなくては…。 平成15年の日本消費者協会の葬儀費用について調査では、 日本の葬儀代の平均は 葬儀費用一式 150.4万円 飲食接待費用 38.6万円 寺院の費用 48.6万円 葬儀費用の合計 236.6万円 となっています。 |