本日は、文化パルク城陽の話題。
城陽市文化芸術協会
の、皆さんを招いて、
舞台・音響・照明・説明会
が、ありました。
各分野の基礎の説明から、普段目にされない仕込みの段取りをお見せして、舞台への理解を深めようという、催しです。
中でも、面白かったのが、
照明のシュート棒体験の、コーナー。
照明さんは、細くて長く重い、
「シュート棒」
を、操って、高い所にある、照明器具の方向を変え、
対象物に、うまく光を当てるのですが、
これを、お客さんにやってもらおうというもの。
結果は、持ち上げるのがやっと。結局、うまくいきませんでした。
舞台の仕事は、とても時間を必要とします。
皆さんが客席で、普通に緞帳が上がった時、目にされる見慣れた風景に至るまでに、数多くの舞台人の、思いと、時間と、労力が必要とされます。
まず、お客様の要望を聞きます。
打ち合わせ作業。
短くても、1時間。
込み入ったものですと、2~3時間。
それも、数回にわたる事も、少なくありません。
その後、なるべく、イメージ通りの形にすべく、プランを練ります。
何百とある、機材を、効果的に配するべく、苦慮します。
特に、照明プランナーさんは、当日再生される、照明パターン、1つ1つを、記号化していきます。
多い時には、何百シーンにも及びます。
それを、ある程度予測して、調整卓に仮で、記憶させておきます。
そして、本番当日に、照明増員さんに伝える、仕込み図を作成。
その上で、催しの流れを伝えるための、進行表、転換図などを作成。
人数分、準備します。
これが、催しの数だけあるのですから、
考えてみると、準備が始まるまでで、相当な仕事量です。
本番当日は、まず準備に入る前に、増員さんと、資料をもとに、うち合わせ。
仕込み図に沿って、10人ほどの増員さんが、機材をひとつづつ、仕込んでいきます。
看板を吊ったり、だいを組んだり。
下準備がすむと、舞台のたっぱ(高さ)、間口(幅)、
吊り照明の高さを決めていきます。
そのあと、シュートという、照明を合わせる作業。
舞台の上、客席の上、舞台の横、地道な作業です。
サウンドチェックも、同時進行というわけにいきません。
仕込みには、時間がかかります。
それが、一通り済んだ後に、ようやくリハーサルが始められるのです。
リハーサルが、済んだと思ったら、上手く行かなかった所の手直しが入ります。
データーの修正、照明の当てなおし・・・。
そんな、説明を聞いていると、
「よく、そんな事が、できているな。」
と、自分たちの事ながら、我に返って、関心してしまいました。
最後まで、お客さんたちは、熱心に質問されたり、たいそういい催しになりました。
宇治でも、また、
「舞台芸術講座」
を、やらなければいけないなと、思いました。