普通に日持ちするモノが、法律で廃棄物になる
アホらしい現状ですね
ニオイで判断したり
加熱したら大丈夫ですわ…なんて言ったりした時代が懐かしいですね
今年のWEDGE 1月号の「食品偽装の本質は消費者の賞味期限病にあり」の記事が面白かった。例により、適宜改ざん曲解して紹介します。 消費・賞味期限の具体的な決め方は決定されていない。平成17年に農水省、厚労省が発行した「食品期限表示の設定のためのガイドライン」にあるように製造者が(理化学・生物)試験(官能試験も可)するか外部に依頼し、得られた客観的データによりいいように決める(どう決めるかは製造者の勝手:試験をサボって類似品のデータから推定してもよい)。大体、饅頭なら2ヶ月、卵でも冷蔵庫では2ヶ月になるとのこと。 ところがそう記載すれば小売店からクレームが来るのだそうだ。 短い期限を記載した方が消費者は新鮮と考えるし、あまり長いと保存料が入っていると疑われるというのがその理由。そこで饅頭は二~三週間と記載し、卵はパック詰めの日から2~3週間、場合によっては1日と記載することになる。本来なら6日持つパンでも消費期限は3日にしてほしいとコンビニから要望されるそうだ。 したがってもともと消費・賞味期限は偽装されているのだ。ただ上記ガイドラインでは安全係数は1以下とされているのでその偽装は合法的ではある訳だ。かくして適正でない消費・賞味期限に達すると十分に食べられる食品が全部廃棄される。これは消費者の安全を守っていると店のデモンストレーションにもなる。 こうして年間1,1352,000トン(全体の30%?)が廃棄される、食料自給率39%の日本において。勿論そのコストは価格に上乗せだ。 話し変わって日経ビジネス昨年12月24・31日号の赤福関係記事において、桐蔭横浜大学の郷原信郎教授の、「JAS法を厳密に遵守して、再利用できる食材を全部廃棄していたら、あらゆる食材がとんでもない値段になる」なる警句が引用されている。和菓子業界で普通に行われている「あんこの炊き直し」がだめになり、饅頭1個が1,000円にもなるそうだ。教授は「法令遵守が日本を滅ぼす」の著者だから少し引き算して考えた方がいいかも知れないが。 赤福の場合は自ら新鮮さで売りたくて2日の消費期限としたようだ。砂糖がタップリはいった加熱製品はそんな短期間でだめになる筈がない。しかも赤福の場合はまじめに解凍日を製造日としてよいかどうかを三重県伊勢保健所にお伺いをたて、OKを貰ったとか。もともと製造日は表示を義務付けられていないし、それに基づいて再度改ざんされた消費期限は改ざん前の消費期限よりも前であり安全上も問題はないからそうでしょうね。 そうして三重県から営業停止を喰らい、多くの赤福ファンを泣かせた。これってダマシじゃあないですかね。 こういった行政のちぐはぐを聞くに付け読むにつけ、私のストレスが溜まります。ストレスは老化防止になるそうですから歓迎してもいいのかも知れませんが。 |