定期点検のために停止中の原発再稼働を始めるために政府が地元説得にやっきだが、政府を信用しなくなった地元民は容易には納得し難いのは当然といえば当然。政府や電力会社は原発は絶対安全だ…と云っていたそうだ。技術屋は絶対安全なんてことはあり得ないことは当然に知っている筈だが、一般人には考え及ばなかったようであり、だまされた訳だ。
地元説得のニュースを見ていても政府がどう説明したのかよく判らないが、政府が説明会で改善により安全になった…と云うことには意味がない。政府が云う安全…という言葉はもう信用されない。
政府が責任を持つとはどういう事か。国が安全を保証すれば何がどうなるのだ。
政府がどう考えようと関係ない。地元民が安全と考えるかどうかだ。政府はどのような意図でどのような改善設計の基準を指示し、原発側がどう対応したかを具体的な数字を基に説明するべきだ。それが安全かどうかは十分に説明を聞き、存分に質問し、それに丁寧な回答を得た上で、聴講者が判断して決めるべきだ。安全だと思えば再稼働を承認し、安全だと思えなければどことどこを改善せよと要求し、それが終わった時点で安全性の再度の判断だ。それが納得しての再稼働…という意味だ。
政府は住民説得に誠意を尽くしているのかしら。佐賀県で住民7人ほど集めてチョロチョロ説明し、しかも講演者と受講者の評価が全く反対であり、国側は「一定の理解を得たという感覚はある」と云い、住民側は「説明が理解できなかった。納得するかどうか以前の問題」と云っている。何のための説明会だったのだろう。
点検のために停止中の原発の再稼働を順次始めないと来年春だか夏には全ての原発が停止するとのことになるらしい。そうなると日本の経済は大変なことになる。政府は住民に理解させることをしないでどうする積もりだろう。
取りあえずの電力を確保した上で、今後原発を減らすのか、存続させるのか、推進するのか、国民的な議論をやってほしい。