この事故では求刑罰金額は10万円。 私の30キロオーバーの速度違反は罰金6万円、安全講習会費用受講料1.3万円なにがしに交通費や昼食代を含めて1.4万円ほど、計7万円ちょっと。両者にあまり差がないようですね。 もっも本件の場合はこの医師不足の時に禁固1年が付いていますが。もし実施されれば人口減少を加速させそう。 帝王切開事故裁判の議論もほぼ出尽くしたようだ。 判決の可否について医学の素人の私がコメントするにはあまりにも知識がなさ過ぎる。 ただ産婦人科医の減少傾向を加速させる判決でなかったことは関係者(年末に五人目の孫が生まれる私を含む)には朗報だ。 医学の学会が、警察ではなく自分たちでミスの有無判断をしようとの動きだあることは、事故隠蔽の意図さえなければ結構なことだ。今回、医師に患者やその家族とコミニケーションを取ろうとの意志があまりなかったようであるこは問題のようには思うが、それで有罪となる程のものでもなかろう。 私が気になっていて、議論が見あたらなかったことが一つある。ミスとして罰を加えるかどうかのかどうかの判断基準の決め方である。警察が主張した、どこかの教科書に書いてあった…ことを基準にするなどは論外ではあるが。 医師もピンからキリまで、レベルに大きな巾があるのは当然である。米国などは受ける医師のレベルにより技術料(ドクターフィー)が大幅に異なると聞いている。日本ではなぜか均一料金。免許取り立ての医師と、何十年と研鑽を積んだ医師とは術技の失敗の率の相違するだろうし、過去の治療例に知識の量も雲泥の差があると思われる。当然に失敗の率も相違ある筈だ。 しかし、まじめに研鑽を積み、ちゃんと国家試験に合格し、医師の責任について十分な覚悟をしている新米の医師が、ミスにより刑罰を受けやすいよいような法治国家では困る。青葉マークであるが故に刑罰を受ける可能性が高いような基準であってはならない。失敗を積み重ねてこそ経験豊かな医師となり得るのである。失敗の度に罰が待っているような社会では経験の蓄積は生じない。 と言って、医師がいい加減な術技をやってもらっては困る。また訴訟を恐れて、困難を伴う高度の治療の施行を躊躇されても困る。 東京慈恵会医科大付属青戸病院で使用方法についての教育も受けず、知識もない腹腔鏡手術を興味本意にやって患者を死なせたような 、ベテランであっても責任感のない医者には厳罰に処して貰わないと困る。 そのような基準が可能なのかどうか、見守りたい。 日本の医師、特に勤務医にとって日本の状況は過酷に過ぎるようだ。閉鎖される総合病院が増えつつある。医療の崩壊への道のりを進んでいるような気がする。 |