14日夜、ふとTVを付けたら「日本のこれから。ともに語ろう日韓の未来」とやらをやっており、後の方だけを見ました。日本人と韓国人(共に若者が多い)を大勢集めて対話させる番組です。 見ていて、未来への希望を持つよりは日韓の溝の深さにうんざりしました。 このような話題はお茶っ人では何故かお目に掛かりませんが、具合がわるいのかしら。 番組の中の一つ歴史認識の問題です。 日韓併合により韓国は自分たちの言葉、自分たちの文化、自分たちの命名法等々を禁止された屈辱は非常の大きな大きな問題であることは理解するが、だからと云って歴史問題において感情的であっていい訳はないし、日本側が韓国側の歴史認識の問題点を指摘しないでいると、問題解決は先延ばしになって両国関係にとって好ましくない。 日本人は韓国の歴史を知らないと非難される。非難は的を得ているとは思う。何だか日本では韓国映画や韓国のTV番組が流行っていると聞く。文化交流という点に置いて結構なことである。しかし、日本人の韓国への関心はそこまでである。韓国の歴史には関心がないようである。 日本人の韓国歴史についての無知を非難することはおおいにやってもらいたい。日韓関係にはプラスになるだろう。しかし、当方としては云いたいこともある。 韓国の人たちは自国の歴史を本当に知っているのか。学校で教わった歴史を、事実を確認することなく鵜呑みにしていないか。日本では歴史的教科書が国内問題としても議論されているが、韓国内にも同様な議論が当然にあるべきだ。すべてが事実通り…なんてことがあり得るとは思えない。 歴史はまず事実があり、そこから種々の歴史的認識が無数に出てくるが、前提となる事実は一つしかない。歴史上の事実の検討において妙な先入観や歴史に対する思想なんて無用であるばかりか、障害になる。事実に関して各人の主張の間に矛盾があれば用語の定義が曖昧であるために起こる問題だけだろう。 日韓併合において、日本側の要因はまず横に置いておいて、韓国の今後の為には韓国側の要因も当然に検討するべきだ…との、韓国人が書いた著作がある。 呉善花(お そんふぁ)「韓国併合への道」 日本の歴史の問題の検討は日本で種々なされているが、同様な検討は当然に韓国でも なされるべきだろう。 韓国で学び、その後国外に出て、自国で習った韓国と西欧社会で認識されている韓国の歴史の違いに驚き、韓国の歴史は戦後、米国によって作られたものではなうか…との立場で書かれた 金完燮キム・ヨンソブ「親日派のための弁明」があります。韓国では有害図書指定がなされたと聞いています。 最近は韓国人の歴史学者 李榮薫(い・よんふん)「大韓民国の物語」があります。かれは事実調査に基づく議論から、韓国の歴史の教科書の間違いを多く指摘し、改訂を要求しています。 韓国の人たちにこれらの本を読んで欲しいな。勿論事実が相違すると証拠に基づいて反論することは非常にいいことだと思います。感情的なものでは議論しようがない。韓国においてこのような議論がなされ、証拠の揃った歴史的事実に基づいた歴史教科書ができれば我々との議論も可能と思われます。今では到底無理。やるべき共同作業は沢山ありますが、歴史については互いに口にしない方が無難。 韓国において反日帝が善で、親日は悪という風潮が完全に消え、二つの見解が自由に議論を戦わすことができ、何を書いても発禁になることがなくて言論の自由が確保された、上記環境ができあがればおおいに議論を始めればいい。 |