各種の賞において、どうしてあんな奴が…という問題は、文句を言わなくても心でそう思う人は多いでしょう。 昨年のノーベル物理学賞がグラフェンの研究に与えられ、なんとなく早すぎること、その前のカーボンノチューブを差し置いて… との疑問を私も持っていました。積層物を一層に剥がすことに成功しただけなのに…。当然それによるグラフェンの性質調査や利用方法は加速されましたが、まだ利用にはほど遠い。 http://www.sns.ochatt.jp/modules/d/diary_view.phtml…=&l=30 ![]() 問題が起こったようです。 http://www.nature.com/news/2010/101124/full/468486a.html ![]() 表彰理由の説明の中で、誤った記載も多く、受賞したGeimも表彰理由の文章には問題があることを認めているようで、ノーベル委員に反論している物理学者も大勢いるそうです。多かれ少なかれこのような問題は起こるでしょうが、起こったからといって賞を取り消すことはあり得ないと思われます。委員会の反省材料になるかどうか…というだけのことでしょうね。 受賞者の一人、ノボロセルフ氏が目下来日中(1月30日)であり、日経記者によるインタヴユーの記事。黒鉛の表面のゴミを撮るのにセロファンテープを使っていたが、ゴミ箱に捨てたセロファンテープを観察したら数層のグラフェンが見えたので、1層だけを採取してみようと始めたのだそうです。 立派な研究ってそんなものでしょうね。 島津製作所の田中耕一氏も高エネルギーを掛けた時のタンパク質の分解を防ぐことで知られていた2種類の熱エネルギー緩衝材をウッカリ混ぜたらこれが大きな効果を持っていたことから始まってノーベル賞となったのだと聞いています。 チョット気付いたことを逃がさずに捕まえるのもその人の能力の一つでしょうね。 |