カントの思想の中のもうひとつの用語として定言命法と仮言命法があります。本能、欲望、習慣、快楽、苦痛、性癖その他による拘束から自らを解き放ち、自分に課すべき義務としての格律を理性によって探すにあたってあり得る二つの命題です。 ①倫理学の原則は「~ならば、~せよ」という仮言命法である。 「幸福になりたいならば嘘をつくな」 ②無条件に「~せよ」と命じる絶対的命法 。 「~ならば」という条件が無い『無条件の行為』 (難しい言葉ですね。絶対命題と条件付き命題とでもしておいてくれれば判りやすいのに。) そしてカントによれば、行為は、それが他の目的のための手段としてではなく、それ自体をにおいてよいと判定される場合のみに倫理的によい行為と言えるのです。すなわち定言命法だけが道徳の命題としての資格を持つ…のだそうです。 条件付きでは条件が変わると行動の評価も変わって来るし、両者の結びつきが間違っている場合もあり得る。また同じ行為であっても条件によって評価が変わってくる。だから道徳的に評価できるのは定言命法の方だけなのだそうだ。 「幸福になりたいならば嘘をつくな」という仮言命法を採用する場合の問題が挙げられる。ここでは「幸福になること」と「嘘をつかないこと」の間に必然性が有るのか無いのかが問題となる。「嘘をつかないこと」は幸福になるための都合の良い手段にすぎない。従って、もし「幸福になること」と「嘘をつかないこと」の間に必然性が見出されない(つまり道徳で幸福を得られない)場合には、「幸福になることを目的にする人」は不道徳(嘘をつくこと)を行うことになる。(サンデルではなくwikipediaにあった例) カントの思想の説明で、サンデルは行きずりのセックスの例、クリントン大統領の、当時ホワイトハウスのインターンだった22歳のモニカ・ルイセンスキーとのセックスの有無についての答弁の例が説明されていて面白いが長いのでここでは略。これらはカントの思想の神髄の理解の助けにならないように私には思えますので…。 御希望があればご紹介しますが…。 カントの思想 2回分のまとめ いずれも前者が道徳的であるとする。 (道徳) 義務 対 傾向性 (自由) 自律 対 他律 (理性) 定言命法 対 仮言命法 2回に亘るカントの思想の説明は、理解困難かも知れません。私の説明の拙さもありますが、本質的に難しく、サンデル教授の説明でも判りにくいです。講義を聞いていると面白いが、後で考え直してみると、よく判っていない。 Justice @Michael J Sandel ①http://www.sns.ochatt.jp/modules/d/diary_view.phtml…=&l=30 ![]() 4人の遭難漂流者 Justice @Michael J Sandel ②http://www.sns.ochatt.jp/modules/d/diary_view.phtml…=&l=30 ![]() 肺ガンで儲ける Justice @Michael J Sandel ③http://www.sns.ochatt.jp/modules/d/diary_view.phtml…=&l=30 ![]() ミミズ食べ賃Justice @Michael J Sandel ④http://www.sns.ochatt.jp/modules/d/diary_view.phtml…=&l=30 ![]() ビル・ゲイツのお金を分ける Justice @Michael J Sandel ⑤ http://www.sns.ochatt.jp/modules/d/diary_view.phtml…=&l=30 ![]() 自殺幇助 Justice @Michael J Sandel ⑥ http://www.sns.ochatt.jp/modules/d/diary_view.phtml…=&l=30 ![]() 徴兵と代理出産Justice @Michael J Sandel ⑦ http://www.sns.ochatt.jp/modules/d/diary_view.phtml…=&l=30 ![]() イマニエル・カントの思想 Justice @Michael J Sandel ⑧ http://www.sns.ochatt.jp/modules/d/diary_view.phtml…=&l=30 ![]() |