CONTAXさん
最近は車椅子の方もボランティアの支援を得て国外の観光旅行に出掛けている例が多いようですね。息が苦しい位で家にこもってしまうのは、隠居生活と云えば格好はいいですが、QOLとしては低い…と私には思えます。
世にあるシステムは出来るだけ活用させて貰って…。
私は積年の喫煙の悪癖の所為で肺気腫となり、更に肺ガンで肺右下葉を切除しているので、呼吸機能にかなり障害があります。正常な人並みの血液内の酸素濃度を維持するためには人より沢山空気を肺に押し込むか、空気中の酸素濃度を高くする必要があります。…でないと動くと息が苦しくなってしまいます。 昨年から酸素吸入を始めています。 酸素吸入は設置型の酸素濃縮器と携帯用酸素ボンベからなります。酸素濃縮器には窒素吸着筒(空気から窒素を除去して酸素主体の気体にする)やポンプが入っており、それに鼻に取りつける長さ15米のチューブがつながっており、チューブが届く範囲が私の行動範囲となります。届かない場所に行く場合は近いときには深呼吸しながら、遠い場合は携帯用酸素ボンベの出番となります。私は安静時は酸素吸入は使わないので、酸素濃縮器は2階に置いてあり、階段を登った後、息が静まるまでの間のみ使用しています。 酸素ボンベの使用は外出時と運動の為に家の中でウオーキングをやるときです。4~5日に1本使います。専用リュックもしくはキャリアーで携帯します。ボンベから酸素を吸入していても、歩き続けると息が苦しく、100メートルも歩くと一休みしたくなります。 さて旅行中での酸素ボンベの補給をどうするか。車で出掛ける場合は何本かのボンベを積んで行けばいいが、飛行機と列車では重くてそうはいかない。 普通の日常生活と相違するので、どの位酸素を消費するのか判らない。今春の北海道旅行、1本で1日に不足することはなかろうと毎日1本配達して貰うことで、4泊5日の毎日の宿舎を連絡しておいてそこに届けて貰うことにしました。 ペットボトルに入った水の持ち込みも許されない航空機にも黙って酸素ボンベを持ちこむ訳には行かない。持ち込みの必要性を示した医師の診断書と持ち込みボンベの仕様確認書を航空会社に事前に提出します。カウンターには出発の1時間程前に行き、書類やボンベについて職員のチェックを受けます。 OKになると一般客よりも先に席に誘導してくれます。 連絡しておいた宿舎にはチェックイン前に充填ボンベが部屋に届いていました。 天候は兎も角、酸素に関しては問題のない旅でした。毎月通院しているクリニックに毎月支払う費用以外余分の費用を払う必用は全くなし。配達の費用はもともと含まれている用で、申し訳ながる必用はないようです。あまり出歩くと健康保険の赤字が増える…? いや、酸素配達会社のコストがあがるだけのようです。配達範囲は日本中ほぼカバーしているらしいです。聞いたら利尻島・礼文島もOK。 外国旅行の時はどうするか、請け負ってくれる団体を捜しておく必要があるようです。 |