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2016年04月07日(木) 

    渡辺京二氏は3月13日の日経新聞 文化欄「山脈の記憶」というエッセイに「 私は山登りはしない人間である。いわゆる山男では絶対ない。偏見とは承知しているが、山男は人間嫌いなのじゃあないかとも疑っている。私が女なら山男とは結婚しない。」と書いています。(新聞がどこかに行ってしまったので、これ以上の引用はできませんが。図書館に見に行くのも面倒)

 

   その根拠は不明ですが、私には賛成できません。

 

   私は山男の定義に入るか入らないかは判りません(過去の話です)が、登山の半数くらいは単独行でした。しかし人間嫌いでは絶対にありません。

 

   一人で出かけるのは一緒に出かける人が丁度いなかっただけです。

 

   誰もいない山小屋の前で、火を焚いて彼女のことを偲ぶ…なんていいなあと思ってたこともありましたが、大抵はへばってしまって、誰もいない小屋でボソボソと一人飯食って侘しくなるだけでした。燃やすべき薪も見当たらず、夜中に集めに行く元気もなく、俺はロマンチストにはなれないなあ…と寝袋に潜り込んでいました。

 

   山を歩いていて1~2日ぶりでしかなくても人に出会うと人なつかしい気になります。「街には住めないからに」なんて唱ってみても、人間は一人では生きていけない生き物だ…という気分が強くなりました。一人で山を歩いているとひしひしと孤独感に捕らわれることがあります。人と共に居たい…という気持ちをその度に蘇らせていました。この気分を私は大事にしていました。雪山賛歌なんて、やせ我慢の歌いに聞こえます。「街には住めないからに」なんて唱ってもすぐに街に戻ってきます。人間嫌いの歌ではなさそうです。

 

   単独行で売ったのは加藤文太郎。彼自身の「単独行」もありますが、新田次郎の「孤高の人」で有名になったように思います。

 

   彼が専ら単独行だったのは 『緊張した時に愛想笑いのつもりで薄ら笑いを浮かべる癖』は、他の登山者をバカにして嘲笑しているように受け取られてしまう事が多かった所為だ…ともされています。必ずしも単独行のみを自ら選んだのではなさそうです。

 

   月刊「アルプ」を創設した串田孫一は山にレコ-ダーを持って行き、一人の時は休憩時に吹いていたようですが、単独行が多かったわけでもなそうです。登山のかたちに応じた山仲間がいたようですが、「山のパンセ」に「ひとりの山」との随想で一人のよさが書かれています。それによれば人と行くの自分が仲間に迷惑をかけているような思えて気がかりなこと、また自分の気ままに自然の中に浸りたい…との思いが挙げられています。どうも人間嫌いではないですね。

 

   (私も真似してドイツ製のブロックフレーテを買ったりしましたが、山には持っていきませんでした。)

  

   最近は一人用のテントを担いで一人で登る山ガールが多いようですが、彼女の哲学だか人生論だかを聞いてみたいものです。 山女ってやまめだよね。サクラマスではあるが、海には下らず、川に居着いた魚ですね。

 

   山ガールも山に居着くことはなさそうに思えます。

 

.


閲覧数1,867 カテゴリ日記 コメント6 投稿日時2016/04/07 00:20
公開範囲外部公開
コメント(6)
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  • 2016/04/07 14:32
    山男は人間嫌い?を読ませて頂きました
    山男だとは自称できませんがお正月に子供と一緒に
    愛宕山に登ったのが最初ですから到底山男とは言えませんが
    比良山当から東京に転勤なってからは関東地方の山を歩き
    詰まらなくなり関東平野一周と歩きましたがこれも途中やめと
    なりました。
    次項有
  • 2016/04/07 15:30
    鉛筆コッチさん
    > ツトムの手帳さん

    山男って定義が判らないですね。まあハイキングに行った程度では山男とは多分云わないでしょうが。

    登山が人生に深く関わっている人達のことだろうと思います。

    私は愛宕山には行ったことはありませんが、比良山は夏冬を通して何度行ったか数えられません。関東は疎遠ですが、雲取山には登りました。

    登山とは云えないでしょいうが、正月に我が家族、妹家族に母を加えて9人で、ヤビツ峠から三の塔に行ったことがあります。

    今、孫娘が筑波に住んでいるので、行って筑波山にでも登るといいのでしょうが、今の私の身体ではケーブルを使っても不可能Nなのが残念です。

    .
    次項有
  • 2016/04/07 15:16
    本当に嫌いなら仙人もどきで山に籠られるのでは(笑)
    人ともかかわり山で自然と自分に向き合うのもいいのかな。

    今朝、BSで日本百名山「聖岳」でコッチさんの日記でみた
    遠山郷下栗の里が映ってました。
    次項有
  • 2016/04/07 15:46
    鉛筆コッチさん
    > よっちゃんさん

    調べてみると、渡辺京二って思想史家・歴史家・評論家。となっていて、山に籠もった気配はないようです。

    「聖岳」見逃しました。昔、5月頃だった思いますが下栗の里から遥かに下を流れる遠山川を遡って聖岳に登りました。冬用テントが必要でしたので(別に言い訳をする必要はないでしょうが)、教室の仲間と二人で登りました。
    次項有
  • 2016/04/07 19:33
    アトさん
     先月、邦画のエレベスト「神々の山嶺」を観ましたが「山男」の典型を見たような気がしていました。人間嫌いとは違うようですね。

    コッチさんにこのプログで画像を何枚も貼り付ける方法のアドバイスを頂いたのですが何度もミスを重ねて、ようやく投稿してみました。
    これで良ければ御礼申し上げます。
    次項有
  • 2016/04/07 22:45
    鉛筆コッチさん
    > アトさん

    格別問題ありそうには見えませんが…。

    アトさんが考えた通りに出来ていれば問題ないこことになります。

    画像は十分縮小されているようですから、もう5枚位は入りそうですね。

    .
    次項有
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