京都国立近代美術館でのイベントのご案内 みなさま、こんにちは。山川秀樹です。 新年を迎えたと思ったら、あっという間に2月も半ば、立春を過ぎたとは言え、まだまだ厳しい寒さが続いています。 寒波や大雪がやってきたり、インフルエンザが猛威を振るっていたりしますが、みなさまいかがお過ごしでしょうか? さて、来る3月12日火曜日の午後、京都国立近代美術館にて、下記のようなトークイベントが開催されます。 下記の案内文にある、2008年に仙台メディアテークで開催された、高嶺格さんの展覧会には、ぼくもガイドスタッフとして参加しました。 その展覧会のページはこちらです。 高嶺格[大きな休息] : トップページ | せんだいメディアテーク https://www.smt.jp/bigrest/ 詳しくは割愛しますが、とにかく大きな衝撃を受けた、たいへん楽しくスリリングなガイドの体験となりました。この得難い経験が、その後のぼく自身の活動や考え方や、その他もろもろに、非常に大きな影響を与え続けているように思われます。 展覧会に向けての作品制作中から、展覧会終了まで日々更新されていたブログ ウェブログ http://www.smt.jp/bigrest/blog/ を久しぶりに読むと、当時のことがよみがえってくるようです。 ぼく山川も、ガイドスタッフとして参加し始めて以降、展覧会終了まで、興奮さめあらぬ精神状態の下で、上記ブログにいろいろと書いています。よろしければ、ご参照ください。 何分平日の午後に、京都市内で開催されるイベントではありますが、関心を持ってくださり、もしも、ご都合が付くようでしたら、足を運んでくだされば、たいへんありがたく幸いに存じます。もちろん、ぼく山川も、たいへん楽しみに、当日会場へお伺いする予定です。 また、下記案内文は転載・転送などの許可をいただいておりますので、関心がありそうなみなさまに、お知らせ・宣伝などをしてくださればたいへんありがたく存じます。 何かございましたら、山川までお気軽にお問合せください。 以上、よろしくお願いいたします。 それでは、以下、案内文です。 感覚をひらく―新たな美術鑑賞プログラム創造推進事業 トーク&ディスカッション 「美術館のあたりまえって?」 見えない人が、見える人をアテンドする展覧会。作品を"見て"鑑賞するという行 為自体に問いを投げかけた展覧会「大きな休息 明日のためのガーデニング 1095m2」(せんだいメディアテーク、2008年)と、「てさぐる」展(秋田県立美 術館、2014年)は大きな話題を呼びました。「感覚をひらく」もまた、視覚に障 害のある方と共働した鑑賞プログラムの開発を通して、作品鑑賞そのものへの問 いかけを行ってきました。本事業、2年目の締めくくりとして、この展覧会を ディレクションした美術家、高嶺格氏をお招きしお話をうかがいます。 また第二部では、同展覧会でガイドを務めた光島貴之氏と、ユニバーサル・ ミュージアム(誰もが楽しめる博物館)の実践に取り組まれている広瀬浩二郎氏 を交えたディスカッションを行います。「障害のある方と共働すること」「当た り前を問い直す場のつくりかた」をテーマに、それぞれの立場からのお話を共有 いただきながら、本事業の意義について改めて検証し、これからの展開について も考えを深める場にしたいと思います。 http://www.momak.go.jp/senses/talk_discuss2019.html -------------------- 日時|2019年3月12日(火)14:00~16:00 会場|京都国立近代美術館 1階講堂 交通アクセス 定員|60名(事前申込制) 参加費|無料 主催|新たな美術鑑賞プログラム創造推進事業実行委員会 申込方法|参加をご希望の方は、下記の申込フォームに必要事項をご記入のう え、お申し込みください。 https://goo.gl/forms/3FrGla0NTa3pzuty2 ※視覚に障害のある方で、このフォームの利用が難しい方は、電話でも参加申し 込みを承っております。お電話で、以下までご遠慮なくお問い合わせください。 お問い合わせ|京都国立近代美術館 075-761-4111 (代表) 講師| 高嶺格(美術家・秋田公立美術大学准教授) 光島貴之(美術家・鍼灸師) 広瀬浩二郎(国立民族学博物館准教授) プログラム(予定)| 14:00~14:05 趣旨説明 14:05~15:05 第1部 トーク 高嶺氏より、仙台と秋田での2つの展覧会を振り返りながらお話しいただきます。 15:05~16:00 第2部 ディスカッション・総括 高嶺格氏×光島貴之氏×広瀬浩二郎氏 講師紹介| 高嶺格(たかみね・ただす) 1968年鹿児島県生まれ。秋田公立美術大学教授。現代社会に潜む諸問題をテーマ に、映像や音響を用いたインスタレーションやビデオ、写真、映像、造形物、パ フォーマンスなど多彩なアプローチで作品を発表している。2008年に開催した個 展「大きな休息 明日のためのガーデニング1095m2」(せんだいメディアテー ク)では、「全盲のガイドにアテンドされながらツアーで鑑賞する」という仕掛 けを持ち込んだ。 光島貴之(みつしま・たかゆき) 1954年生まれ。美術家・鍼灸師。10歳のときに失明。1992年から粘土造形を、 1995年よりレトラライン(製図用テープ)とカッティングシートを用いる独自の スタイルで「さわる絵画」の製作を始める。2002年、対話しながら絵を鑑賞する グループ「ミュージアム・アクセス・ビュー」の結成に参加。国内外での展覧 会・個展、ワークショップ講師などを多数行っている。 広瀬浩二郎(ひろせ・こうじろう) 1967年東京都生まれ。国立民族学博物館准教授。13歳の時に失明。専門は日本宗 教史、触文化論。「ユニバーサル・ミュージアム」(誰もが楽しめる博物館)の 実践的研究に取り組み、"さわる"をテーマとする各種イベントを全国で企画・実 施している。『目に見えない世界を歩く』(平凡社新書)、『知のスイッチ: 「障害」からはじまるリベラルアーツ』(共著、岩波書店)など、著書多数。 「感覚をひらく」とは?| 「感覚をひらく―新たな美術鑑賞プログラム創造推進事業」は、「みる」ことが 中心的であったこれまでの美術鑑賞を問い直し、視覚以外の様々な感覚を用いた 活動を行うことで、鑑賞活動の枠組みを広げる取組みです。単なる「健常者」か ら「障害者」への一方的支援にとどまらず、障害当事者と共にユニバーサルな (誰もが楽しめる)鑑賞のあり方を模索することで、作品の新たな魅力を発見す るとともに、美術館がさまざまな人びとの相互理解の場として機能する可能性に ついても考えます。 http://www.momak.go.jp/senses/ |