迂闊にも今まで知りませんでした。賞味期限はそれを過ぎると全ての品質が維持されているといえない時期のことなのだそうだ。味とか食感などが変わると言うこと。勿論大幅に過ぎると腐敗したりする。 いつまでに食べた方がよいかのおおざっぱな目安だそうだ。 昔、マヨネーズのテストレポートを読んだことがある。賞味期限を過ぎてまで日向に放置しても腐敗もしなければ味も落ちない。1年以上経過しても新品との味比較で区別できなかったとか。タンパク質と油が微粒子化されて酢の中に浮遊した状態になっているので腐敗しにくいとか。 私は晩酌のワインにナチュラルチーズを欠かさないが、チーズは賞味期限を過ぎてからの方が旨いと言って、チーズ屋の店員と意気投合したことがある。 昔、押し入れに突っ込んであったキスリングから銀紙に包んだチーズが出てきたことがある。何年か前の山行きの時に入れたままになっていたものと思われた。猛烈に堅かったがそれほど不味くもなかった。 コンテとかミモレットなどのチーズは6ヶ月熟成、12ヶ月熟成、18ヶ月熟成、24ヶ月熟成などが販売されている。即ち24ヶ月熟成以外はまだ製造完了していないものを売っている訳だ。賞味期限は店でブロックから切り分けた日から計算して決めているようだ。ヨーグルト、漬け物など、菌が生きているものは製造完了日は不明である。購入してからも次の段階に製造されつつある。 赤福餅にしても餡や芯の餅を作った日と、餅を餡でくるんだ日とどちらが製造日なのか。餡は冷凍して持ってくるのではなかろうか。社長が弁解しているように、どれを製造日とするべきかは難しい。但し製造日の表示義務はない。 一方、消費期限はそれを過ぎると腐敗する可能性が高く、食すると危険である…期限である。賞味期限と消費期限は製品によりどちらを記載するか決められている。製造日を含めて5日以内に急速な品質の低下がある食料品には消費期限 を、5日を超えても品質が比較的に安定なものには賞味期限を記載することになっている。長期に保存可能なもの(塩、砂糖など)にはどちらも記載義務はない。 赤福は解凍日を製造日とし、予め記入されていた消費期限を解凍日から計算しなおして、訂正していた。製造日は記載の義務はないのにどうも農水省の意に沿わない製造日を表示して失敗した訳だ。 農水省のお怒りは事実を誤認させる製造年月日の表示と、原材料名の表示が重量順になっていないことである。そうして出された指示は速やかに表示を直せ…と言うものであった。消費期限を訂正していた事実は指摘されているが消費期限の訂正中止は指示されていない。すなわち販売されている製品について格別安全性への疑義は指摘されていない。 初めにニュースを見て、また農水省が要らんことをやった…と私は思ったが、今回はまともなようである。不二家や白い恋人の件があって、マスコミも読者も過剰反応をしたようである。もっともマスコミは意図的に過剰だった可能性もあるが。 赤福は正しい表示のラベルを作成して、販売店に置いてある製品のラベルに上張りすればよかったのだ。マスコミが赤福が消費者の信頼を失うだろうと書いたものだから、消費者が赤福までがだました…と言いだし、赤福は勝手に出荷を停止したのである。赤福自体も不二家や白い恋人の二の舞と勘違いして冷静な判断が出来なかったようだ。 長すぎる日記を最後まで読んで頂き有り難う御座いました。 |