4/15(日)シャガール展を観てきました。 実は先月、大阪高島屋で行われていたのを最終日に初めて知り、観ることが出来ずあきらめておりました。 ところが、お茶っ人のある方の日記で京都高島屋で開催されていることを終了日間近に知り、飛んで行って参りました。 昨年末、ニースの国立シャガール美術館で観たところで、まだ感激の余韻のあるところでしたので、余計に素晴らしく感じました。 シャガール展入場券 画家の夢 婚約者たち 「画家の夢」はシャガール晩年の作でそれまでの集大成の作で多様な愛を慈愛に満ちた表現で描かれています。 「婚約者たち」は同じモチーフで多くの作品があるが最愛の妻ベラとの幸福なひと時が詩情あふれる構成で描かれています。 以下はニースのシャガール美術館を訪れた時の写真です。 ニース・シャガール美術館 ニース・シャガール美術館展示場 右上の展示の黄色の大作は「律法(十戒)の石板を受けとるモーゼ」 モチーフには聖書に題材を求めた不変の愛を表現した作品が多い。 パリ・オペラ座の天井画 エッフェル塔の新郎新婦 パリ・オペラ座の天井画は当時の文化相アンドレ・マルローに依頼され作成された。オペラ座の華やかさに負けない華麗な作品。 「エッフェル塔の新郎新婦」は小生、最も好きな作品である。この作品はユダヤ迫害が熾烈を極めた第2次大戦を翌年に控えた不安の時代で、シャガールが愛したモチーフがすべて刻み込まれ、自らに迫る危機に「芸術」という「愛」の結晶をもって「抵抗」したとされている。 シャガールは97歳の生涯に、総数1万5000点に及ぶ膨大な作品を残した。 我々はシャガールの絵画にあふれる「幻想」と「詩情」と男女、家族、人類への「愛」に魅了されるが、彼の生きた時代の暗い影と苦難、失意の数々も又描き込まれている事を忘れてはならない。 幸せと悲しみを合わせもつ現代の我々は、シャガールの画面の奥にある「幸福」と「失意」の二面性を感じ、それに癒されることによるのかも知れません。 <補注> ネット情報では今秋、「京都文化博物館」で「シャガール展」が予定されているとの情報もあります。 |