>会社にしがみつき続けることって正解なの?と思ったときに読む話 >城 繁幸 > 2022.09.08 19:30 >先日、労働関連のとあるニュースが目に留まりました。 >【参考リンク】講師の「腐ったミカン」発言、追手門学院の意向 元職員に労災認定 >要約すると、リストラされそうになったけどしがみついてたら外部講師に「腐ったミカン」呼ばわりされ続けうつ病になりました、それで今回やっと労基署から労災認定されました、というお話です。
職場の罵詈雑言は人権問題になるでしょうね。
>そのこと自体の是非をここでとやかく言うつもりはありません。 >ただ筆者が気になったのは「悪の会社をやっつけて従業員が勝った」「無事元鞘に戻れて良かったですね」みたいな受け止め方をしている人が結構いることです。 >筆者には、誰一人トクをした人間はいないように見えますが……
そうですね。 ‘売り手良し・買い手良し・世間良し’ が ‘三方良し’ の成果ですね。人々は ‘三方良し’ の結果を求めて日夜努力を続けていますね。 ところが、 ‘会社悪し・従業員悪し・社会悪し’ の内容では、真逆の結果になりますね。早くこの習慣を改めないと、国は衰退の坂道を転げ落ちて行くでしょうね。
>いい機会なので日本型雇用とその中に生じる“閉塞感”についてまとめておきましょう。
そうですね。今回は我が国の序列社会の掟により生ずる閉塞感が大きな問題であることを指摘するいい機会ですね。
>労働者、労組、会社、誰も幸せにしない終身雇用というシステム >まず大前提として、終身雇用では原則よほどのことがないかぎり人を辞めさせられないので、会社は辞めさせたい人を辞めるように「追い込む」ことを普通にやります。
そうですね。追い込む行為は人権問題にはならないのですかね。
>だって景気には波があるんだから仕方ないですよね。 >これは良い悪いじゃなく、夏は暑く、冬は寒いのと同じように「日本企業は従業員を追い込む」もんだと思ってください。
それは残念なことですね。日本残酷物語ですね。
>ちなみに本件を嬉しそうに報じている朝日新聞社は、リストラ候補の50代ベテラン記者に社内のコピー取りやらせて追い込んでいるそうです。 >【参考リンク】9月、朝日新聞で「過去最大級のリストラ」が始まる >追い出し業務の一環として中高年に社内の雑務やらせることを、筆者は「市中引き回し」と呼んでいます。 >20代の若手に「先輩!30部コピーしといて!はいトロトロしない!ダッシュ!」とか「あんたその年でコピー機も使えないのかよwwwww」とかいびらせることで精神的に追い込むわけです。 >高額の割増退職金という脱出口があるから心が壊れないだけで、「腐ったミカン」呼ばわりされるのより3倍くらいメンタル破壊力あるんじゃないですかね。
精神的苦痛を与えることは人権問題にはなりませんかね。
>追手門学院ですか? >従業員百数十人の会社らしいので、むしろ大手でないのにコンプラ意識の高い真面目な会社だと思いますね。 >ま、日本ではコンプライアンス意識が高ければ高いほど従業員がぶっ壊れるわけですが。 >では、本件では誰がトクをしたんでしょうか。 >まず全国紙で恥をさらした会社は“やられ損”でしょう。
そうですね。会社は ‘やられ損’ でね。
>たぶん少子化で学生減でリストラに追い込まれたんでしょう。 >でも小所帯なもんで「業務連携支援センター」みたいな追い出し部屋作ってコピー取りさせてる余裕なんてないから外部コンサルに依頼した結果でしょう。
残念な苦労話ですね。
>労組ですか? >会社が用意できる人件費が増えるわけではないので、他の従業員の賃金削って仕事の無くなった人たちを引き続き雇い続けるだけですね。 >従業員百数十人で対象となった10人くらいを引き続き雇い続けるって結構な負担じゃないですかね。 >“払い損”ですね。
そうですね。労組は ‘払い損’ ですね。
>最後にリストラのターゲットにされていた対象者たちですが、おそらく完全に元のさやというわけにはいかないでしょうね。 >だって仕事自体が無いわけで。 >新しい仕事なりなんなりをあてがわれるんでしょうけど、「お前は腐ったミカンだ」みたいなこと言われた会社でゼロからリスタートできるものなんですかね? >ものすごく居心地悪いと思うんですけど。 >今50歳として、65歳、あるいは70歳まで冷戦状態が続く可能性すらありますね。 >というか本当の地獄はこれからなんじゃないですかね。
そうですね。対象者たちは ‘冷戦状態 (本当の地獄)’ になりますね。
>ひょっとすると「なら転職すればいい」と思う人もいるかもしれません。 >だったら“壊れ損”になる前にとっととそんな会社から転職すれば良かったんじゃないですかね。 >という具合に、みんながみんな不幸になってるようにしか見えないんですよね。
そうですね。‘やられ損・払い損・本当の地獄 (冷戦状態)’ は ‘三方の損’ ですね。この習慣を放置すれば、わが国は衰退の坂道を転げ落ちて行きますね。
>そろそろ日本人は「終身雇用こそが幸せである」という終身雇用原理主義から目を覚ます時期に来ているような気がします。
そうですね。終身雇用原理主義はわが国の序列社会から発生する癌のようなものですね。日本人社会はジョブ型雇用の長所を一刻も早く理解すべきですね。 日本語には階称 (言葉遣い: hierarchy) というものがある。だから日本語を発想する場合には、‘上と見るか・下と見るか’ の世俗的な判断が欠かせない。上下判断 (序列判断) には、通常、勝負の成績が用いられる。近年では偏差値なども都合の良い資料として利用されている。だから難関出身者たちが社会で幅を利かせている。わが国が学歴社会であるというのも、実は序列社会の言い換えに過ぎない。だから、わが国の学歴社会は学問の発展には何ら貢献していないことを知っている必要がある。
日本人の礼儀作法も、序列作法に基づいている。だから、序列社会の外に出たら序列なきところに礼儀なしになる。礼儀正しい日本人になる為には、世俗的な序列順位を心得ている必要がある。'人を見損なってはいけない' という想いが強迫観念の域に達していて、人々は堅ぐるしい日常生活を送っている。こうした観念は天皇制・家元制度・やくざの一家の構造にまでつながっている。
日本人は序列の存在を知れば、それが一も二も無く貴いものであると信ずる共通の序列メンタリティを有している。その程度は序列信仰の域に達している。日本人の尊敬は、序列社会の序列順位の単なる表現に過ぎないため、個人的精神的には意味がない。下々の衆は上々の衆の祟り (仕返し) を恐れて神妙にしている。上々が無哲学・能天気である事については、下々にとって何ら気になることではない。だから、日本人の尊敬には浅薄さが付きまとう。
日本人の政治家にも、政治哲学がない人が多い。だから、我々の未来社会の有様を相手に言って聞かせる術がない。それは非現実 (考え) の内容を盛り込むための構文が日本語に存在しないからである。序列人間は人間の序列を作っていて、上位の者 (先輩) と下位の者 (後輩) の間に自分を差し挟むことにより自分たちの存在を確認し合っている。だから、自己の所属する序列に並々ならぬ帰属意識を持っていて義理 (序列関係から生じる義務) を果たすことに懸命になる。そして、この種の仕事にやりがいを感じている。無哲学と序列メンタリティの相乗作用により派閥政治は無くならない。周囲の序列仲間が自分たちの序列に対する貢献度を評価する。これにより自己の順位は序列内で上昇する可能性がある。それが日本人の人生における楽しみである。だが正一位の獲得は難しい。
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