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2023年08月01日(火) 

 

 

>後に電力会社と規制当局がなあなあの関係になって事故が起きた展開を知っているものとすれば、ここでコストを削減したことが、後に事故の発生という途轍もなく高い代償を求められる事態となった悪影響を思わざるをえない。   

>同時にこれは、現在の日本経済を悩ませている「安い人件費」の問題につながる事柄である。   

>さらに確認するならば、この法の趣旨は、きちんとした「書き言葉」になる制度を整えるコストを削減し、ハイコンテキスト [high-context: 高文脈] の以心伝心で身内の中だけで通じる「話し言葉」で作業を進められるようにすることで、コミュニケーションコストがかからないようにして仕事を進めたいという、少なくない日本人に共通する心理が顕在化したものだと言える。   

 

そうですね。   

 

>しかしここに、人、金、時間といったコストをかけないできたことが、現在の日本の様々な課題につながっていることを指摘したい。   

 

‘安かろう悪かろう’ ですかね。   

 

>日本の精神科医療の問題点   

>今年に入って、日本の精神科医療の問題点について、スキャンダラスな報道がなされることが続いている。   

>身体拘束のような人権侵害に該当する行動制限が、乱用されている疑いがあるという内容である。   

>2月24日にNHKが東京都八王子市にある精神科病院に対して取材を行った内容を公表した。   

>ここでは、行動制限のみならず、患者に対する暴行もあったことが報じられた。   

>当然、なぜこのようなことがくり返されるのか、という疑問が生じる。   

>そのような中で7月7日、東京新聞に精神科病院協会会長に対して行ったインタビュー記事が掲載された。   

>この記事の中で会長が展開していたのは、精神科病院で身体拘束が行われていることを是とする主張だったと理解してよいだろう。   

>会長が国連からの是正のための勧告を「余計なお世話」と切って捨てたことには賛成できないが、社会が本当に精神障がい者を受け入れる気持ちがあるのかと記者に問い返した場面には、共感してしまった。   

>いずれにしても、この会長の発言は、「話し言葉」の力で抑え込む部分が肥大した事例だと理解できる。   

>日本で精神科病院の問題点を告発する報道は、くり返しなされてきた。   

>1973年には朝日新聞の記者だった大熊一夫がアルコール依存症の患者であると偽って精神科病院に入院した体験を記した『ルポ・精神病院』が出版された。   

>1983年には栃木県内の精神科病院で、職員の暴行によって患者が死亡する事件が発生し、国際司法裁判所や国連が関与する事態となった。   

>それにもかかわらず、日本の精神科病床は増加した。   

>第二次世界大戦の敗戦から間もない1954年に行われた実態調査では、日本の精神科病床は3万程度しかなく、この時点では非常に少ないと考えられた。   

>ここで精神科病床を増やす必要が認識されたが、ここでも公的な病院を増やす余裕はないと判断され、民間の精神科病床が増えることとなった。   

>1968年に日本政府はWHOから専門家を招聘して実態調査を依頼し、入院治療から地域福祉への転換を示唆された。   

>この報告書は担当した医師の名を冠してクラーク報告と呼ばれている。   

>しかしこの報告書は実質的な影響を与えることはなく、精神科病床は増え続け、1990年代の前半には30万床を超えた(参考:公益社団法人精神科病院協会「我々の描く精神科医療の将来ビジョン」)。   

>くり返しになるが、日本の精神科病院のほとんどは民間病院である。   

>民間病院では、自らの組織を維持するための収入を確保しなければならない。   

>その場合に、入院患者の人権を保護するための仕組みづくり・職員教育に行える投資には限界が生じることが予想される。   

>重度の人権侵害が起こりうる精神科医療のルール・仕組み作り、適切な「書き言葉」を整備するための投資を、この分野でも日本は怠ってきたと言えるだろう。   

>1940年体制の下で、入院中心の精神障がい者についての「隔離収容」を中心とした政策を、原子力発電同様、「国策民営」で行ってきたことの帰結を、現在の私たちは見ているのである。   

>対米従属という問題   

>今回見てきたような「書き言葉」の軽視、内輪の「話し言葉」の影響力の拡大という問題について、さらに憂慮すべきなのは、この問題が時代を経るごとに日本社会で緩和されていくどころか、逆に年々深刻になっていることだ。   

>1970年前後の時点で、国内の精神科医療の問題点を検討するために、海外の専門家を招聘したような謙虚さを、現在の日本で認めることは稀である。   

>国会の原発事故調査委員会の委員長を務めた黒川清は、委員の中に外国人の研究者を含めるべきだと主張したが果たされなかったことを、その著書『規制の虜』で明らかにした。   

>最近では芸能界のジャニーズ事務所の性加害の問題で、国連人権理事会が調査を行う方針が示されているが、このことを恥と感じて関心を寄せる傾向は弱く、むしろ広末涼子の不倫に関するような、身内の論理のみで対処できるニュースの方が耳目を集めている。   

>政治に関しては、やはり安倍政権で公文書の管理に大きな問題があったことにも触れておくべきである。   

>そして最大の問題は、安全保障をめぐる日米関係だ。   

>古関彰一の『対米従属の構造』という著作の帯には、「『安保が第一、憲法は第二』の深層」と書かれている。   

>この本では「非核三原則」に反する日本国内への核兵器の持ち込みが認められていた「密約」など、広範な内容が扱われているが、その一部を引用したい。   

>国政の中心において、著しい「書き言葉」の軽視と「話し言葉」の際限のない影響力の拡大があり、それが年ごとに深化していることが分かる。   

>「2019年12月の海上自衛地の中東派遣は法律に拠らず、国家安全保障会議を経て閣議での決定のみに拠ったのであり、国会の承認など受けていない。」   

>「安全保障政策の基本と言われる『国家安全保障戦略』も、『防衛大綱』も、『日米安全保障宣言』も、『日米ガイドライン』も、いずれも国家のあり方が問われ、国民の生命にかかわる重要政策であるにもかかわらず、国会の承認など必要とされていない」   

>日本は国の中枢から末端に至るまで、公的な制度や仕組みなどの「書き言葉』を空疎なお題目とし、内輪の「話し言葉」の直接的な影響力ばかりに依存して組織や集団を運営する社会になっているのかもしれない。

 

‘なあなあ主義’ とは、真の意味での検討や意見の交換などをせず、お互いに「なあ、いいだろう」ぐらいの話し合いで全てを済ませること。     

‘万機公論に決すべし’ ですね。    

 

>その場合、裏で立場の弱いものに負担を強要することが頻発するようになり、結果として不正や手抜きが発生しやすくなる。   

>最近では、マイナンバーカードの導入をめぐる混乱にも、この要因がかかわっている印象がある。   

>この問題は公的機関ばかりではなく、民間企業にも現れる危険性が高い。   

>現在話題になっている中古車販売大手のビックモーターが成長した経営のあり方にも関係している。   

>社会学者の中根千絵が『タテ社会の人間関係』の中で、「「権威主義」が悪の源でもなく、「民主主義」が混乱を生むものでもなく、それよりも、もっと根底にある日本人の習性である、「人」には従ったり(人を従えたり)、影響され(影響を与え)ても、「ルール」を設定したり、それに従う、という伝統がない社会であるということが、最も大きなガンになっているようである」と嘆いた時よりも、この状況はさらに悪化している。

 

そうですね。古くて新しい課題ですね。    

 

内輪の力関係しか信用できず、外部とコミュニケーションを行うことを可能にする言葉を持たない日本の個人と組織は、刹那的な空気に流されるか、あるいは一切外部と関わらずに旧套を墨守し続ける以外のあり方が困難で、それぞれ違いがある個人や集団が意見を交換しながら、共同して問題に取り組む社会を営むことが困難となっている。   

 

我々日本人は日本語と英語の両言語を良く学び、思考における時制の大切さを十分に理解する必要がありますね。英語にある時制 (tense) を使った考え方を会得すれば、我々は自己の意思 (will) を明らかにすることも可能になるし、自分自身の世界観 (world view) を持つことも出来ます。さすれば我々は国際社会において相手の理解も得られ、未来社会の建設に協力することも可能になります。かくして、我々日本人は、人類の進歩に一層の貢献が可能になるでしょう。    

 

>その問題を乗り越えるためには、社会全体で共有可能な信用のおける「書き言葉」の蓄積を重視し、それを踏まえた対話が可能となることが目指されるべきである。   

 

そうですね。対話の可能な社会が必要ですね。無哲学・能天気の民ではそうはいかない。    

 

 

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閲覧数395 カテゴリアルバム コメント0 投稿日時2023/08/01 21:49
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