>反骨の記録 田中正造 坂本龍一さんもほれ込んだ、その「文明論」 >朝日新聞社 によるストーリー • >14 時間 > 今年3月に亡くなった坂本龍一さんは、田中正造(1841~1913)の言葉にほれ込んでいた。 >環境・平和問題に取り組むなかで出会い、東京電力福島第一原発事故後、繰り返し国内外に紹介した。 >「世界海陸軍全廃論」を確信した時のことを回想する晩年の田中正造の日記=栃木県佐野市郷土博物館所蔵 > 「真の文明ハ山を荒さず、川を荒さず、村を破らず、人を殺さゞるべし」 > 田中は文明をどうとらえたのか。 >足尾銅山の鉱毒による環境破壊だけではない。 >戦争にも文明の「暴力性」と「加害性」を見たのだろう。
政治家は戦争を始めて ‘相手を殺さなければ自分が殺される’ という立場に民を追い込みますね。自己の政治手腕により国際紛争を解決するのではない。
>犠牲を強いられる民衆に目を向け、「非戦論」を進めた「軍備全廃論」に行き着いた。
何事も相手国との相談の上ですね。
> 日露戦争(1904~05年)のころから演説で「海陸軍全廃」を訴えている。 > 「日本が世界の前で素っ裸になる。 >海陸軍の全廃だ。
‘治に居て乱を忘れず’ ではありませんか。
>軍艦なぞ、中国、ロシアへくれてしまえ。
‘我が国土も中国、ロシアへくれてしまえ’ となるのですか。
>この正直な力、どこから攻めることができるものですか」(田中正造全集第4巻)
賢い人は ‘純粋によく観察する’ が、そうでない人は ‘自分の期待したもの’ しか見ようとしない。
> 晩年の13年3月31日の日記には、02年に入獄した時、聖書を通じて「全廃」を確信し、栃木や東京などで演説したと回想した。 > しかし、そんな田中にも戦争を支持した時代があった。 >入獄の7~8年前、田中は日清戦争(1894~95年)に理解を示していた。 >生地の栃木県佐野市にある郷土博物館の資料がそれを裏付ける。 > 栃木県有志の一人として出征兵に贈った文書(1895年3月23日付)には、「四百余州(中国全土)を蹂躙(じゅうりん)するの壮絶快絶(勇ましく爽快)」などと戦意を高揚させる言葉が並ぶ。 > 山口明良館長(63)は指摘する。 >「挙国一致を重視し、そのころは鉱毒問題の追及も手控えました」 > その間、足尾銅山は増産態勢を続ける。 >銃砲弾などの原料に銅は欠かせなかった。 >山口さんは「渡良瀬川流域で鉱毒被害が進み、農民が戦争に駆り出されて犠牲になる、という二重の苦しみに見舞われた」。 >田中は日本人以上の犠牲者を出した朝鮮半島の状況にも心を痛めた、という。 > 同館によると、田中は日露開戦の前から「非戦論」を主張した。 >日記では「(日清戦争で)日本は中国に対する他愛(たあい)心を失った」と嘆き、政府が鉱毒問題より対ロシア問題を優先していると批判している。 > さらに、戦争が一部の企業や人間にとって金もうけの絶好の機会となっているとし、便乗して投機的な動きをしないよう戒める手紙も残る。 > 昨年9月、半世紀に及ぶ歴史がある「渡良瀬川研究会」の第230回学習会で、田中の「軍備全廃論」が取り上げられた。 >足尾鉱毒事件田中正造記念館(群馬県館林市)の島野薫事務局長(76)が、ウクライナとロシアの戦争など今の問題に引き寄せながら、考える材料を提示した。 > 田中は「20億の軍事費を全廃すれば、10年間は税金を払わなくても済む」と説いた。
百年兵を養うは一日これを用いんがためなり (山本五十六)
>「非武装国家」になる替わりに外交力の強化を掲げた。
ウクライナはソ連崩壊により核兵器を放棄した。しかし、プーチン大統領は非核国ウクライナに核兵器使用をちらつかせて恫喝した。 これにより我が国の非核三原則に依拠した安全神話は消滅した。非核三原則とは 核兵器を「持たない、つくらない、持ち込ませない」の三原則を指すものと1967年 (S42) 12月に 佐藤栄作首相は説明した。 日本人のお花畑はもうない。 「世界大戦を含むあらゆる戦争はすぐ終わらせられる。講和条約を結んだ場合、あるいは1945年の米国による広島と長崎への原爆投下と同じことをした場合だ」 (ロシアのメドベージェフ前大統領) ‘ウクライナでの戦争の教訓は、抑止力によって未然に戦争を防ぐ方が、侵攻してきた敵を後退させることよりも遥かに望ましいということだ。’ (マシュー・ポッティンジャー) ‘ロシアが力による現状変更を行っている国はG7(主要7カ国)では日本だけだ。北方領土だ。だから、ウクライナ問題で、ロシアを一番強く批判しなければいけないのは日本だ。’ (小野寺元防衛相)
日本人は議論下手である。だから相手と交渉ができない。しかたがないから世界の事を自分一人で決める。この世は自分と相手とで成り立つ世界であるということを忘れているようだ。 日下公人氏は、<よく考えてみると、日本の未来はこうなります。> の中で、日本人に関するW.チャーチルの感想を以下のごとく紹介しています。 日本人は無理な要求をしても怒らず、反論もしない。笑みを浮かべて要求を呑んでくれる。しかし、これでは困る。反論する相手をねじ伏せてこそ政治家としての点数があがるのに、それができない。 それでもう一度無理難題を要求すると、またこれも呑んでくれる。すると議会は、今まで以上の要求をしろと言う。無理を承知で要求してみると、今度は笑みを浮かべていた日本人が全く別人の顔になって、「これほどこちらが譲歩しているのに、そんなことを言うとは、あなたは話のわからない人だ。ここに至っては、刺し違えるしかない」と言って突っかかってくる。 英国はその後マレー半島沖で戦艦プリンスオブウェールズとレパルスを日本軍に撃沈され、シンガポールを失った。日本にこれほどの力があったなら、もっと早く発言して欲しかった。日本人は外交を知らない。(引用終り)
>「外交予算を30倍、300倍に増やし、日本が世界平和の唱道者になるべきだ」「学生を世界中に派遣し、軍備全廃や世界平和の伝道者になってもらう」と提案した。
日本人は無哲学・能天気ですから、目的達成の手立ても疎かになるでしょうね。 世界は日本と他国で成り立つ社会ですね。他国との合意がぜひとも必要ですね。日本が一方的な行動に出ることは危険極まる企てですね。
> 島野さんは思う。 >「国家間の戦争が正義とされた時代の主張だけに重みがある。 >日本は防衛費拡大を続けているが、田中正造が生きていたら何と言うか」
世界はわが国と他国で成り立っています。国防費の削減は他国との合意により決められるべきものですね。とにかく、日本人の発想は一方的であることが弱みですね。
> 「海陸軍全廃論」などが書かれた手紙や日記は、佐野市郷土博物館で展示されている。
海陸軍全廃論は地球規模で行われるべきものですね。何事も一方的では社会がなりたたない。他国との合意が第一ですね。独りよがりは禁物ですね。 日本人はご唱和の民で、意見の異なる民との議論・討論ができない。だから、わが国一国で世界を相手にした戦争を始めることになる。
>今年は没後110年。 >その思想は今なお、光を放っている。(中村尚徳)
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