>東洋経済オンライン >【「世界に乗り遅れた感」はどこから来るのか モビリティ産業の未来はどうやら明るそうだ】 >かんべえ(吉崎達彦)の意見 >・9時間 >「東京モーターショー」改め、「ジャパンモビリティショー2023」へ行ってきた(東京ビッグサイトで開催)。 >前回の東京モーターショーは、2021年にコロナで中止になっている。 >ゆえに今回は、2019年以来の4年ぶりということになる。 >それにしても、東京ビッグサイトってこんなに広かったっけ。 >「モビリティ」だというのに、1日で1万5000歩も歩いてしまったぜ。 >異業種も含め140社参加も、かなりさびしい海外勢 >それでもやはり行ってみてよかった。 >不思議なことに、クルマって観ているだけで楽しくなってくる。 >とくにレース関係のクルマは、どの方向から写真を撮っても絵になってしまう。 >3歳になるウチの孫もクルマは大好きだから、連れてきたらきっと感激するだろう。 >ちなみにショーは11月5日までやっている。 >ただし、主催者である一般社団法人 日本自動車工業会は、今年は「モビリティ」と銘打って、あらゆる乗り物に対して門戸を開いた。 >だからパナソニックからスタートアップ企業まで、異業種も含めた140社が参加している。 >電気自動車で話題の中国BYD社も、レクサスの隣でドーンと広いスペースを取っていた。 >それからソニー・ホンダモビリティが出展した「AFEELA」のプロトタイプには、写真を撮ろうとする人が文字どおり、群れを成していた。 >そうかと思うと、マツダが展示しているロードスターのノスタルジックな流線形には、なぜか癒やされる感じを受けたものだ。 >他方、その他の海外勢はBMWとメルセデス・ベンツグループくらいしか参加していなかった。
我が国は車の産地ですからね。外車を売るのには都合が良くない土地柄ですね。
>アメリカ勢はもとより、フォルクスワーゲングループやステランティス(プジョー、フィアット、クライスラーなど)、さらには韓国勢も見当たらない。 >彼らにとっては、日本市場はやはりマージナル(辺境)な存在に映るのだろう。 >少々残念なことではあるけれども、この国では輸入車は趣味のアイテムとされているし、人口減少のお陰で販売台数もあまり増えそうにない。 >これも時勢というもので、たぶん上海モーターショーの賑わいには及ばなくなっているのであろう。 >などと観察しているうちに、だんだん心配になってきた。 >これまで日本経済を支えてきた自動車産業は、はたして「未来は明るい」といえるのだろうか。 >「輸出品目1位」の「日の丸自動車」が抱える大問題 >日本の輸出品目において、自動車が鉄鋼に代わって第1位になったのは1980年頃からである。 >そもそも40年以上もトップを走り続けてきたこと自体が、この変化の激しい時代においては「一種の奇跡」と言っていいのではないか。 >足元の貿易統計を確認すると、2022年度の日本の輸出額が99.2兆円。 >うち自動車輸出は13.7兆円で堂々の第1位であり、自動車部品が3.7兆円で第5位を占めている。 >今年度上半期になってもその勢いは健在で、4~9月の自動車輸出は前年同期比37.9%増の8.7兆円となっている。 >昨年の自動車業界は半導体不足に苦しんだものの、そのくびきを離れた今年はまさに絶好調。 >11月1日に発表されたトヨタ自動車の2023年4~9月期決算は、円安の追い風もあって通年の純利益予想を3兆9500億円(!)に引き上げたくらいである。 >「ジャパンモビリティショー」一般公開 海外で進む“EVシフト”日本勢の挽回は >しかるに自動車業界は大きな問題を抱えていて、それは日本社会全体が「EV(電気自動車)シフト」に後れを取っているからだ、との指摘も重く響く。 >その証拠に今年は中国のEV輸出が絶好調で、通年の自動車輸出台数で日本は世界1位の座を中国に奪われるだろうとのこと。 >中国の輸出台数は、今年上半期は前年同期比75.7%増の214万台。そして自工会によれば、同時期の日本からの輸出は202万台である。 >「EVシフト」が正しいことなのかどうか、筆者には正直よくわからない。 >充電スタンドがなかなか普及しないとか、EVの製造時にガソリン車以上にCO2を排出するとか、電池をどこに捨てればいいのかなど、多くの課題が残されている。 >場合によっては今後、大きな揺り戻しがあるのかもしれない。 >ちなみに1人のドライバーとしては、筆者はハイブリット車に10年以上乗り続けてきて、「別にEVなんていらないや」と思っている。 >天下のテスラだって、中古車になったときの下取り価格がどうなるかはわかったものではない。 >ただし、こういう保守性が日本市場全体を「ガラパゴス」にしてしまうというのも、ありそうな話に思える。 >だって、ほかの業界でも似たような話はたくさんあるではないか。 >日本の自動車産業が大胆に路線変更できないワケ >思えば自動車という「財」は、20世紀初頭のT型フォードの誕生から、約1世紀にわたってほとんどその姿を変えてこなかった。 >つまり、ガソリンを燃やして、エンジンの上下運動を回転運動に変え、4つのタイヤを回して走らせるという構造は、T型フォードもフェラーリもほとんど違いはないのである。 >ただし21世紀になって、クルマの動力源は急速にガソリンから電気に移り変わりつつある。 >2008年のリーマンショックから2020年の新型コロナパンデミックまで、世界経済の「危機の時代」が転機になったのかもしれない。 >とはいえ、日本の自動車産業がここで大胆に路線変更できるかというと、それは難しいだろう。 >何しろ、自動車会社にとって今は繁忙期であり、商品はよく売れていて、利益も出ているからである。 >結果として日本の自動車産業界は、「世の中はそんなに簡単に変わるものではない」という「常識」に賭けているように見える。 >もちろん「全固体電池」のような自前の技術革新により、日本勢が「EVシフト」でも反撃できるようになれば、それに越したことはない。 >ただし、それは少々話がうますぎるのではないかという気がしている。 >他方、自動車産業はさておいて、モビリティー全体の未来はどうだろうか。 >「グローバリズム」が逆行する今のような時代には、移動そのものが少なくなるという見方がある。 >先日、造船業界の会合に顔を出したら、「もう大型コンテナ船なんて不要になるんじゃないか」てな話をしておられた。 >以下のような会話が飛び交っていたけれども、確かに貿易や海運の未来はそんなに明るいとは思われない。 >・「脱炭素」を考えたら、「地産地消」がいちばんである。 >・さらに「経済安全保障」を考えると、大事なものはなるべく自国で生産しよう、という傾向になる。 >・資源や食糧も、なるべくなら近隣国から仕入れたい。 >まあ、日本の場合は難しい。 >巨大タンカーはいつまで経ってもこの国には必要である。 >・しかし、水素やアンモニアを遠くから持ってくるのは大変だ。 >パイプラインで天然ガスを運べる内陸国がうらやましい。 >・一方で、小さな船は引き続き必要だ。 >むしろ今後は、日本の古くて小さな港湾が競争力を取り戻すかもしれない。 >逆に、中国や韓国の巨大コンテナヤードはこれからどうするんだろう? >今や世界はウクライナのみならず、パレスチナのガザ地区という「もう1つの戦場」を抱えることになってしまった。 >こんな危険な時代には、モビリティー自体が減少するおそれがある。 >人々は内向きになって、「ヒト、モノ、カネ」が停滞する時代を迎えるのではないか。
労働者に金を渡さないかぎり、金は社会を循環しないでしょうね。日本の景気は良くならないでしょうね。
>ただし、モビリティショーを見ているうちに、そうでもないように思えてきた。 >移動することは、かなり根源的な人間の欲求である。 >ヴァーチャルがあればいい、仕事もリモートで片付く、なんてものではない。 >現にコロナ禍が明けてから、全世界的なツーリズムのブームが到来している。 >日本へのインバウンドは今年1月から9月の累計で1737万人。 >コロナ前の2019年の水準に限りなく接近している。
有難いことですね。
>残念ながら円安のせいもあって、アウトバウンドは671万人と伸び悩んでいるけれども。 >日本人はモビリティー産業の未来を信じられるか >何しろ今の時代、全世界の80億人のうち2人に1人がスマートフォンを持っている。 >つまり、40億人がネットでつながっているという、途方もない時代である。 >しかも、こんな風になったのはたかだかこの15年くらいの現象である(iPhoneの登場は2007年)。 >そして、新型コロナウイルスによる「移動しちゃいけない」という3年間の喪が明けたのだから、人々が移動するのは当たり前なのだ。 >この動きにわれわれが「乗り遅れている感」があるのは、おそらく下記のような理由によるものだろう。 >(1)日本人の平均年齢=48歳 >(2)中国人の平均年齢=38歳 >(3)インド人の平均年齢=28歳 >(4)ナイジェリア人の平均年齢=18歳 >われわれ [年寄り] がぼやぼやしている間にも、[若い] 人々は動くし、世界はどんどん変わっていく。 >モビリティー産業の未来は明るいはずである。
そうですね。楽しい旅行の時代が到来しますね。
>問題は、われわれがそれを信じられるかどうかであろう。
そうですね。人の受け売りと後追いばかりに精を出していては、焦燥感は免れ得ませんね。 我が道を行く人が増えればそれほど他人に気をもむことも無くなるでしょう。それにはわが国への個人主義の浸透が必要ですね。
(略)
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