>SPA! >「おまえは相当頭が悪い」ビートたけしに放った一言から始まった “32年の絆”。 『ここがヘンだよ日本人』名物外国人が振り返る壮絶半生 >日刊SPA!の意見・ >1時間・ (略)
発展途上国の暮らしは、低物価・低賃金が特徴的である。人々はそれなりに生活している。今の日本もその暮らしの方に近づきつつある衰退途上国である。 発展途上国から日本にやって来た人達は ‘何でもかね金’ という日本の暮らしに不満を漏らす。 しかし、金がなくてもやって行ける国の生活も楽ではない。社会のインフラ (ガス・水道・電気・道路・公共施設) がないからである。
>◆“11人きょうだい”だが、残ったのは3人 >――西アフリカのベナン共和国から日本にやってきたゾマホンさんですが、生まれ育ったのはどんな環境でしたか? >ゾマホン:私は家族のなかでは末っ子でした。 >母は11人の子どもをつくったけどそのなかの8人が死んで、残ったのは私を含めて3人。 >当時の途上国は、子どもの死亡率が高いですね。 >――どういう生活を送っていたのでしょうか? >ゾマホン:まず、朝起きて家の作業。 >掃除とか皿洗いをして。 >あとは、ちゃんと家で勉強する。 >朝だから電気がなくても明るいですね。 >そして、シャワーを浴びてから学校に行きます。 >――そのシャワーは、川の水ですか? >ゾマホン:そう、汚い川の水ですね。 >それをみんな飲んでるし、動物も飲んでいる。 >だけど、危ないよ。だって、飲むと体から虫が出るから。 >――体から虫が出る? >ゾマホン:うん、これを見てくださいよ(足にある傷痕を見せる)。 >川の水だから、なかにバイ菌がいっぱい入っています。 >で、子どもの体だから弱いでしょ? >だから、体のなかで孵化した虫が出ますね。 > 途中で死んだ子どもたちはいっぱいます。 >だから、子どもたちの死亡率は高い。 >あと、近くに病院がないのでそんな簡単には診てもらえないですね。 >みんな、お金もないし。 >――川は離れた場所にあるんですか? >ゾマホン:もちろん。 >家から歩いて6キロメートル。 >子どもは朝4時ぐらいに起きないとダメですよ。 >それで川の水を汲みにいくけど、水を汲むためにみんなちっちゃいコップを持って並ぶでしょ。 >だから、起きるのは朝4時とかね。 >◆ベナンも学歴社会…「夜中は外の街灯で勉強」 >――それから学校で勉強して、家に帰ってからまた仕事をするわけですか? >ゾマホン:そうだよ。 >でも、夜暗くなる前まで宿題をしないと。 >――そうか。 >明るいうちに宿題もしなきゃいけないですね。 >ゾマホン:いけない。 >夜中は外の街灯で勉強したですよ。 >――ビートたけしさんも小さい頃、家が狭いから外に出て街灯の明かりで勉強したらしいですよ。 >ゾマホン:足立区で? >うちは狭いだけじゃなくて、電気もないよ。 >水道もない。 >日本人は家に電気、水道、ガス、電話を持ってるでしょ。 >ベナンはありえない。 >特に、当時はね。 > でも、45歳のときに父が死んで。 >そのとき、私は15~16歳だったです。 >経済的に弱くなったお母さんは、私の学費が払えなくなりました。 >ベナンは学歴社会だから、大学を卒業して高学歴じゃないと社会に出てもいいことはない。 (略) ><取材・文/寺西ジャジューカ 撮影/スギゾー> >【寺西ジャジューカ】 >1978年、東京都生まれ。 >2008年よりフリーライターとして活動中。 >得意分野は、芸能、音楽、(昔の)プロレス、ドラマ評。 >『証言UWF 最後の真実』『証言UWF 完全崩壊の真実』『証言「橋本真也34歳 小川直也に負けたら即引退!」の真実』『証言1・4 橋本vs.小川 20年目の真実 』『証言 長州力 「革命戦士」の虚と実』(すべて宝島社)で執筆。
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