「蔵王の樹氷と東北の冬景色」のキャッチコピーに惹かれて2/9から3日間のツアーに参加しました。今季最大の寒気団が南下した時期にピッタリ合ってしまい、厳冬の備え万端で出かけました。伊丹空港から仙台まで何の問題なく予定通り1時間10分で到着しました。途中、富士山を撮りましたが南アルプスでしょうか山の稜線の雪煙の方が目立ちます。 仙台空港には襲った津波の高さが表示してあってバスの高さ位でした。予想以上の高さ。未だ田圃だった場所の土壌工事が継続中でした。もう4年目なのにね。本日の宿泊地に行く途中、山形JCTから北の尾花沢市の銀山温泉を見学しました。NHK「おしん」の舞台で知られた温泉街だそうで、大正から昭和初期にかけての建物の旅館が3層4層の木造バルコニー建築で大正ロマンの雰囲気が漂うと云われています。確かに独特の雰囲気が感じられる処でしたが大型バスが入れないので、降雪の中の40分間の散策は寒かった。 宿泊地のあつみ温泉は日本海の海岸から山あいを2kmほど入った温海川の両岸にある宿泊施設が10個しかない温泉街。そこでの創業300余年の老舗旅館が本日の宿。仙台空港から約300km、どうしてこんな場所を選んだのかな。翌日、蔵王温泉まで戻る途中で「羽黒山三神合祭殿」を見学。出羽三山の内、月山と湯殿山は雪深いために羽黒山有料道路から山頂に行き三神合祭殿だけ参拝する。除雪はされているが積雪量はおおよそ3m程度でしょうか。1400余年の歴史と伝統を誇り、古くから山伏修行の山として有名なのでいつか月山の登山で夏に寄ってみたい場所です。 もう一つ取って付け加えた場所が「山寺」。正式名称「宝珠山立石寺」は860年に慈覚大師が開いた天台宗の山。山門から奥ノ院まで800段以上もの石段が続き、1時間20分はかかるので入場しないで、対岸から遠望するだけでした。芭蕉も訪れたとの事。 2日目の宿泊地「蔵王温泉」には17時に着いて18:40からバスで5分の蔵王ロープウエイ山麗駅から樹氷高原駅(標高855m)に。そこから雪上車「ナイトクルーザー号」に乗って約30分間の樹氷ライトアップを見学しました。高原駅付近には樹氷らしきものは見えませんでしたが更に10分間ほど登っていくとデカイ樹氷が現れました。高さは約4m以上でしょうか。着色しているのはカラー・ライトの色です。外気温-17℃程度、36人乗りのクルーザー車内は暖かかった。 蔵王温泉の新左衛門の湯はPH1.7の強酸性の硫黄泉。110年頃に発見されたというからよく出続けているものです。因みに舐めてみたら薄い塩酸に似た味がしました。入浴は一日3回までと書いてありました。最終日、10時頃に同じく蔵王ロープウエイ山麗駅から樹氷高原駅に、更に山頂線に乗り継いで地蔵駅まで。駅から5分間で上半身を雪から出しているお地蔵さんを見て早々に下山しました。ガスで樹氷はおろか周辺の景色は見えませんでした。どうにか撮った一枚がこの写真です。添乗員さんが山頂の樹氷は昨夜見た樹氷より小さいですと云っていました。確かに地蔵山(標高1736m)ではオオシラビソも背が低くなっているでしょうからね。でもポスターで見るその樹氷原を今回は見る事ができませんでした。 地蔵駅付近 樹氷高原駅(中央奥に少しだけ)蔵王山の火山情報は「平常レベル」とホテルに掲示してありました。以前にお釜の色が変化したとか火山性地震が増えた等のニュースがあって半ば期待をしていたのに。蔵王温泉を11時に発って宮城県に戻りました。積雪は極端に少なくなって山形県との差が目立ちました。松島を初めて見て日本三景をやっと成就させました。 寒波が来て樹氷が見られると喜んでいましたが、強かったせいで移動性高気圧に覆われずに天候は回復しませんでしたので蔵王の山や樹氷原、それに鳥海山や月山は姿を見せませんでした。一度の旅だけで済まそうとするのが間違いですね。