ついに オーバーシュートか! 京都府も 感染者が三桁になり 冷静な気持ちで その報告を聞けなくなっている私です。 そんな中、4人の識者の緊急対談(NHK・ETV特集)パンデミックが変える世界~歴史からなにを学ぶか~を観ました。中でも 特に 私の心に残ったのが 次の3点です。 ① 感染症多発の要因は、ヒトによる環境破壊だった! パンデミックは、過去には、100年に1回くらいのものだったのに 21世紀になって数年ごとに 連続しておこっています。 14c黒死病(ペスト)1億人死亡 17c/1665年ロンドン大ペスト10万人死亡 20c/1918~20スペイン風邪4000万人死亡 1957年アジア風邪200万人死亡 1997年鳥インフルエンザ ⇒2002/SARS 2009/新型インフルエンザ 2012/MERS 2014/エボラ出血熱 2016/ジカ熱 2020/新型コロナ それは、地球規模で進む温暖化、熱帯雨林の破壊、無秩序な都市開発など環境破壊が野生動物の生態系へもたらす深刻な影響から、人間と野生動物の距離が近づき新たなウイルスを人間社会に呼び込む要因となっているということです。 つまり、感染症多発は、環境破壊によるウイルスの人間への宿主の移動が背景にあるという指摘でした。 ② 新型コロナウイルスへの今後の対策は? ⇒ 感染の速度を遅らせること! ウイルスの毒性がどう変化するかは、人から人への感染の速度が大きく左右します。毒性の強いウイルスは感染した人をあっという間に殺してしまうためウイルス自身もそこで消えてしまいます。 そのため、強いウイルスが生き残るには感染した人が亡くなる前に次から次へと感染を生むことが必要になります。 (ウイルスの強毒化) これに対して人々が感染防止に十分な注意を払った場合、毒性の強いウイルスは感染の機会を失い毒性の弱いウイルスだけが感染を拡大することができます。 感染の速度を遅くすることが毒性の強いウイルスを抑制し弱いウイルスだけを生き延びさせることになるのです。 感染の速度を遅らせるということは、わかりやすくいうと、我々が コロナから 身を隠し、コロナの宿主にならないということ、つまり感染者に近づかないことです。 Stay Home の意味が そこにあります。コロナ対策の薬が出来てない今、家にいて、他の人と触れ合わないことしか 他に方法がないということです。 ③100年前のスペイン風邪の時の日本政府の対応と今の対応が とても似ている! 与謝野晶子が、「感冒の床から」という作品の中で、スペイン風邪の時、多くの人間の密集する場所の一時的休業を命じなかった日本政府の便宜主義を “盗人を見てから縄をなう”と批判しています。 今も100年前も その便宜主義は、変わってないんだと呆れてしまいました。 日本でのスペイン風邪の流行は3年に渡り続きました。最初の流行では患者100人当たりの死亡者数が1,22人だったのに対し、2回目の流行では5,29人とウイルスが強毒化。それだけでなく若い世代が重症化するようになり 結果50万人もの命が奪われました。 今のような 緩いやり方では、オーバーシュートは 必ずおこるのではと 心配しています。 この対談では、2波、3波がおこることを いつも 頭の片隅においてほしいとの警告もありました。気を緩めては だめだと いうことです。 (上野 一部要約 ) ■緊急対談 出演者 #ヤマザキマリ:漫画家。代表作「テルマエロマエ」。イタリア在住。 #磯田道史 :歴史家。日本人を突き動かしたイベントを軸に歴史を整理し、そこからの学びを提言する。 #山本太郎 :長崎大学熱帯医学研究所教授。感染症と文明について独自の視点をもつ。 #河岡義裕 :東京大学医科学研究所教授。研究のためあの「スペインかぜ」のウイルスを凍土の遺体から再現。史上最強のウイルスだったことを突き止める。 ※ 河岡先生が 今夜(11:00~)の情熱大陸に出ます。(4ch) |