久しぶりに映画を観に行きました。直木賞と本屋大賞をW受賞した恩田陸の原作を実写映画化したもの。 注目度の高い国際ピアノコンクールに挑戦する若き4人のピアニストそれぞれが 自分の葛藤と向かい合い、苦しみながらも、互いに刺激し高め合いながら、コンクール中に成長を遂げていくという物語。 4人の中でも 中心的に内面が描かれていたのは、最愛の母を失ったことで ピアノが弾けなくなった元・天才少女、栄伝亜夜。 幼い頃の彼女と母親との思い出の連弾シーンは、感動的でした。 「世の中は、音であふれている。水の音、風の音。表現してごらん。」 うまく 音をとらえた亜夜を褒める母。 音楽の一番大切な本質を優しく教え、感じる心を育ててくれたお母さん、なんて素敵なの!! この作品は、他の2人との連弾シーンでも、互いの心の通い合いを表現。窓の満月を見上げながら、2人で連弾したドビッシーの「月の光」には、心が洗われました。私の大好きな曲です。 ジャズの「ペーパームーン」には、心が躍り、ベートーベンの「月光」も すごく荘厳で良かった! この作品は、抑制のきいた人間関係の中、静かに でも確かに 心が成長していくさまが 演奏されるピアノの音の“変化”で表現されていました。亜夜の最後の演奏(プロコフィエフピアノ協奏曲第3番)からは、トラウマを克服した喜びが伝わってきました。 音楽ってやっぱり いいなあと思えて、無性にピアノが弾きたくなりました。この映画は、音楽(ピアノ)好きの方に おすすめです! |