桐野夏生さんの、コメントは、素晴らしかったですね。
心情を、吐露しつつ、謙虚さを失わない。
好感を持ちました。
文章を書きたいだけの人間が、文章で食べて生きたいと願い、それが叶ったら・・・。
夏目漱石の、先生と、書生さんを思い出しながら聞いていました。
先日、文化センターで桐野夏生氏の『女神記』が第19回紫式部文化賞の授賞式がありました。喜びの声の求めに応じ桐野氏の話しに少し興味を持ちました。「自分の作品をすべて読んでくれるいわゆる『追っかけ読者』があるのはとてもありがたい反面、自分のすべての心を見透かされたようで怖いし恥ずかしい」と。以前私の先生が本音を書くのはとても勇気がいるが恥ずかしいことなんだよと教えてもらいました。体育教師で大怪我の後、口でくわえた絵筆で多くの作品を生み出す、画家で詩人の星野富弘氏、彼の初期作品で『2番目に言いたいことしか人には言えない』がありましたが、最近になって別の解釈もできるようになりました。一番言いたい事を胸にしまってそこに映し出される風景を文字する、これが楽しく書くコツではないでしょうか。
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