今日見てきました。
晩年の細密画より初期の作品に惹かれました。
個人的な感想ですが細密画はまだ未完成の感じが否めません。
アメリカのアンドリュー・ワイエスを連想しましたが、それを越える絵が見たかった。
しかし絵はすべてにわたって魅力的です。
夭折が惜しまれます。
新春6日から高島屋で始まった犬塚勉展、昨日行きました。1949年生まれた犬塚は、東京学芸大学院を卒業後、美術教師の傍ら自然の風景や妻陽子などの人物から始めます。やがて、仏像とデパートリーを広げ、辿り着いたのは住居のある多摩や山の自然を描くことでした。たとえば、『ひぐらしの鳴く』では、全く蜩を描かないで、緑の草原から鳴き声が聞こえてくるのは、彼の腕だとおもいました。そして、副題にもある魂を揺り動かす作品はやっぱり山。制作中の谷川岳の滝の流れをもう1度見てくると妻に言い残して・・・急に天候が変化し38歳の若さで遭難死したといいます。犬塚勉の名はほとんど知られなかったけど、没後20年の2009年に放送された『日曜美術館』で全国的に知られるようになったそうです。もちろん京都初公開で、絶筆の『暗く深き渓谷の入口1』だけでも、観る価値があると思いました。23日までです。 |