生誕110周年年を記念して京都高島屋で開かれています。この催しは彼の一貫して流れる抒情性に焦点を合わせるため三章に分かれていました。東京美術学校在学中に描いた処女作『婦女坐像』から帝展など出品し画壇に新風を起こし秋野不矩らと日本画の改革に尽くした一章ヨーロッパに留学し、洋画の力強い雰囲気も取り入れた二章、心象風景が格調深く表現された未完の絶筆の三章まで、その間には『名の知らぬ雑草にも生きる力を感じる』、『絵は綺麗に書くだけでは駄目そこに心を入れてこそ作品は完成する』、『幼い時、詩人に憧れた、私は文字の代わりに色彩を埋め込んでいく』。彼がよく口にした格言がパネルに大きく書いてありました。そして、出口近くでテーブルや火鉢もおいたアトリエの再現を観た時彼の格言を思い出しあたかも山本丘人と話しているようで彼の優しさが伝わってきました。
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