日本の風土と四季の花鳥風月を根ざした「日本画」の描う写生に飽きたららない、新しい日本画を目指した集団が、1938年「歴程美術協会」として立ち上がったいいます。時あたかも、太平洋戦争前夜、国家総動員法が発布し、大本営という文字が出たころ、日本画の改革動をした人物は丸木位里以外私は全く知らなかったけれど、日本画と一味違う作品は結構楽しめました。又、戦争風景を描いた作品は、他には恐らくない日本画だろうと書いてあり、艦を描いた作品の真ん中に「赤旗」をたまびかせ、暗に戦争反対を訴えている作品までありました。最後のコーナーでは、戦後1ヵ月の昭和20年9月、歴程美術協会は「パンリアル」と改名し、第1回院展を創るため奔走したとありました。彼らも絵画を心から愛する集団だと理解できました。国立近代美術館で10月17日まで開催されています。 |