今まであまり無かった青木繁の美術展が近代美術館で、始まりました。でも、美術本や美術番組に必ず、出てくる『わだつみのいろの宮』や『海の幸』の実物が見られるので楽しみに出かけました。トップに観た『わだつみの・・・』は古事記に出てくる釣り針を探しに海中にそこで会った海の精に一目ぼれと・・・『海の幸』とともに重要文化財とガイドは、言っていました。さらに、行くと芸大仲間と登った信州のスケッチなど、卒業画題の『自画像』など貧乏ゆえか、学費の滞納は当たり前、絵具の無断失敬もあったとガイドは伝えていました。これらは1つのご愛嬌、多くの仲間や永遠の恋人、福田たねとの交流で旧約聖書挿絵や俳句短歌の文学までさらに芸風を伸ばし、28歳で結核で早世した青木繁だが、死後も、生まれ故郷九州の仲間ブリジストン会長の石橋正二郎や河北倫明らの作品収集のおかげでもあり今回の回顧展に結び付いたとガイドは結んでいました。一見、青木繁は貧乏で早世した不幸の人物のようだけれど、彼の周りに多くの仲間がいる素晴らしい生涯だったと私は思いました。
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